今日は彼氏の部屋に初お泊まり。
色んな期待に胸をはずませて、チャイムを鳴らす。
色んな期待とは言うものの、彼が好きそうな下着を身につけてるあたりそういう期待もちょっと。
「開いてるよ~」
中から彼の浮かれた声がする。
「おじゃましまぁす」
玄関に乱雑に並んだ靴が男の一人暮らしを感じさせる。
奮発して買ったワインをオーブンに釘づけになってる彼の目の前に差し出す。
「お~っ! すげぇじゃん! そこ、グラスあるからテーブルに並べといて」
ふと見ると、料理をする彼の横顔はいつになく真剣で、初めて見る表情に少しドキドキした。
「ん? どした? 腹減ったんか?」
健司は里奈の視線を感じて笑う。
「えっ? あぁ、うん。ちょっとね」
健司が勘違いしてくれて良かったと、里奈は安心した。
「いい匂い、何焼いてるの?」
オーブンを覗くと、パイが表面をプチプチといわせてた。
「うまそうだろ、チキンパイ」
里奈の頭をポンと軽くたたいて健司が顔を覗き込む。
「あ、健司、ちょっとお酒臭い」
里奈がしかめっ面をして健司を見る。
「ははっ、これで~す」
健司はシンクの横にあるビール缶を手に取って里奈に見せた。
「キッチンドランカーだ。不良コック!」
じゃれあうように笑うと、軽いキスを交わす。
「座って待ってて下さい。お姫さま」
ソファーに座ると健司の姿を見つめる。
てきぱきと料理を盛り付けて並べると、彼女の横に座る。
「はい、いただきましょ~」
料理を味わい、他愛もない話をしながら、グラスのワインを飲み干すと里奈は少し目が回ってきた。
うつろな目で健司を見る里奈にドキッとした。
“チュ‥‥”
軽いキスをすると、健司もワインを飲み干した。
食器を片付けていると、健司は冷蔵庫からボウルに入ったゼリーを取り出す。
「わぁ~! プルプルしてる。デザート?」
目をキラキラさせながら、里奈は手を前にして、祈るような仕草をする。
「はい、里奈の担当」
冷凍庫からアイスを取り出した。
「アイス、乗っけるの?」
見ると、里奈は小さなスプーンをどこからか出してきてアイスを食べていた。
「お~い、食うなよ」
呆れたように笑うと、里奈を見つめる。
「これ、おいしい」
口のはじにアイスを付けた里奈は、健司にスプーンを差し出す。
健司はその手首をつかむと里奈の唇を舐める。
「ん‥‥」
唇を離すと里奈が少しトロンとした目をしていた。
体から力が抜けたような表情の彼女に、健司は欲情した。
もう一度唇を近付けるとキスをする。
里奈は健司のTシャツの裾をキュッと掴んだ。
舌をからませて、味わうようにゆっくりと優しく。
「ふ‥‥んぅ‥‥」
キッチンの壁に里奈を押しやると、奪うようなキスをする。
両手首を片手で上に押さえつけ、もう片方の手で腰を引き寄せる。
「ん‥‥っん」
愛しさが里奈をめちゃくちゃにしてしまいたい衝動へと変わりそうだった。
“チャリン‥‥”
里奈の手からスプーンが床に叩きつく音で我に返り、里奈の手をそっと解放した。
落ちたスプーンを拾うと彼女の手を引き寄せ、髪にキスをした。
里奈は一人、Hな気分になっているようで恥ずかしくなった。
(もっと、して欲しかったのにな‥‥)
健司はアイスを添えると、ソファーでまたワインに口を付けていた里奈に渡す。
「ほら。ワインはもうおしまい」
グラスと引き替えに渡された器はひんやりして気持ち良かった。
お気に入りのCDをかけると、健司はまた隣に戻ってきた。
「おいしい‥‥」
流れる音に二人は無言のまま食べ終える。
※
甘い予感がする空気が流れる。
健司がソファーの背もたれに腕をのばして里奈の肩に触れる。
里奈は健司を見つめると目を閉じた。
お互いの唇を唇ではさむようなキス、健司の首に里奈は手を回すと心臓がドクンッと一層大きく鼓動する。
「里奈‥‥ドキドキしてる?」
里奈はゆっくり頷くと健司にもたれかかってくる。
「‥‥っ‥‥ん」
里奈の背中を指先で軽く撫でる。同時に赤く彩られた爪先に力が入る。
「里奈? どうしたの? もう息が上がってる‥‥」
イタズラっぽく笑うと健司はまた優しくキスをした。
「そんなに目、ウルウルさせて‥‥誘ってんの?」
ソファーにもたれかかる彼女の顎を軽く撫で上げ、今度は深くキス。
里奈はちょっと飲み過ぎたみたいで体が火照る。
「健司‥‥喉が熱いの。それに何だか変な気分‥‥」
普段お酒をほとんど口にしない彼女は、もうカナリ酔ってるみたいで頭がフワフワしてる。
「里奈、ワンピ脱いじゃおっか。せっかくのお気に入りがシワくちゃになったら嫌だろ」
「う~ん、髪がはさまっちゃうと痛いの‥‥自分で脱ぐ時、腕がつりそうになるから‥‥」
質問とかけ離れた返事からは、里奈が酔っている事が健司にも分かる。
ソファーに合い向かうように座り、前から抱くようにして里奈の長い髪を後ろから右肩にまわす。そしてゆっくりとファスナーを下ろしていく。
“チュッ”
わざと音をたてながら、里奈の白い首筋にキスをする。そうしながらも健司の手は手際良く里奈を脱がせていく。
「お尻上げて」
腰の辺りに絡まったワンピースを一気に足首までおろすと、里奈は胸を手で覆って隠した。
「私ばっかり脱いだら恥ずかしいよ‥‥」
里奈はお酒のせいか、恥ずかしさのせいか頬をピンクに染めていた。
目を潤ませて頬を上気させたその顔は、健司が今までに見たどの里奈よりもいやらしく、健司を更に熱くさせた。
「じゃあ、脱がせて」
健司は里奈の耳元で囁いた。
「う、うん‥‥」
里奈はゆっくりした手つきでシャツのボタンに手をかけた。
酔っているせいで、なかなかボタンを外せないもどかしさに里奈はふっくらした唇を噛み、イラつきを覚える。
そんな里奈を見下ろすようにして健司が髪を撫でる。
「里奈?」
(早く肌に触れたい、抱き締めて欲しいの‥‥)
健司も里奈の気持ちを悟ってか、ボタンを下から外しはじめた。
程よく焼けてバランスのとれた胸板が里奈の視界に広がる。
思わずその胸に顔を近付けると唇を寄せる。
“チュッッ‥‥チュ”
軽くキスをすると健司を見上げた。
「里奈、可愛い‥‥よ」
里奈は潤んだ目で真っすぐに健司を見つめる。
透けるような白い肌に白い下着姿の彼女は、誘うように全身をピンク色に染めていた。
「健司‥‥キス、していい?」
普段なら断りもなくキスから始まる二人のセックスも、今日は言葉にすることで興奮をあおる。
ねだるように舌で濡らし、里奈は健司に唇を重ねた。
背中に甘い電気が走る。
「んっ‥‥ん‥‥」
(キスだけでも溶けてしまいそう。私、どうしたんだろう?)
「里奈、すごく色っぽい‥‥」
熱くなった彼女の背中に手をまわしてブラのホックに手をかける。
“プツッ‥‥”
急に胸のあたりが解放され、健司の手に小振りな胸が包まれる。
キスを交わしながら里奈は小さな吐息をもらす。
「ん‥‥ぁ‥‥っあ」
唇を味わっていた健司の舌は里奈の首筋を這うように、軽く甘い刺激を与える。
里奈の胸の真ん中が小さく主張している。
吸い寄せられるように健司はそこを口に含んで、舌が当たるか当たらないかの加減で里奈を感じさせていく。
「あっ‥‥ん、は‥‥っ」
里奈の切ない声を聞いて健司のソレも痛い位に固くなっていた。
「里奈、触って」
痺れるような快感に酔い痴れていた彼女が、薄く目を開けて少し躊躇するように、指先で健司のソコに触れる。
「すごい‥‥固くなってる」
「里奈、お願いがあるんだけどいい?」
里奈の髪にキスをしながら健司は彼女を見つめる。
「ん? なぁに?」
健司のズボン越しの張りから目を離さずに里奈が返事をする。
「下着、俺を誘うようにして脱いでみて」
「え‥‥、そんなっ‥‥」
ようやく健司に目を合わせると、里奈は少し困ったような顔をしていた。
「いや?」
髪を撫で、里奈の頬を片手で優しく包む。
「いや‥‥じゃ、ないけど、そんなの、恥ずかしいよ‥‥」
健司はソファーに座り直し、入れ替わるようにして里奈を前に立たせた。
「このまま、立ったまま脱いでみて‥‥俺の目を見たままで」
彼女の姿が間接照明のぼんやりした明かりに浮かんで、すごく綺麗に見える。
少しためらうように、彼女は腰から太股のラインに手をかける。
細い指がすべるようにして下りていく。
(あぁ、健司が見てるのに、こんなの恥ずかしい)
恥ずかしさで思わず目を伏せる。
「里奈、ちゃんと俺を見て」
「だ、って‥‥そんなに‥‥見つめないで、恥ずかしくて‥‥」
「どうして? 二人しか居ないのに? 俺にもっといやらしい里奈を見せて。ダメ?」
健司は否定的な言葉を並べて、里奈が断れないように攻めていく。
「だって、嫌われ‥‥嫌われたくないの」
少し涙を浮かべた彼女の腕を引き寄せると、健司は里奈の手に自分の手を重ねて、途中まで下りた下着を足首のところまで一気に下げた。
里奈は腰を引くようにして、さっきまで下着に覆われていた部分を両手で隠す。
「嫌いになんてなる訳ないだろ?」
優しく里奈の腰に手を回すとおヘソの辺りにキスをする。
「手、どかして」
男の色気のようなものを感じる目付きで、彼が下から里奈を見る。
その目に脳を麻痺させられたかのようにゆっくりと里奈は手を離す。
薄く生えた柔らかい毛を分けるようにして健司の舌が里奈の真ん中の小さな突起に触れた。
「いきなりそん、な‥‥あっ‥‥ダメ‥‥待って、健司っっ‥‥はぁ‥‥っ」
立ったままの健司の愛撫に里奈はピクンと股を震わせた。
“クチュ‥‥ピチャ‥‥”
粘着質な音と、健司の執拗な舌の動きで、里奈は立っているのもままならない程に足をガクガクさせる。
「里奈‥‥こんなに濡らして、ずっと欲しかったの?」
見下ろすと健司の舌の動きが見える。
「お願‥‥い、もう、立っていられな‥‥い、あっ‥‥ぁ‥‥ぅんっ」
「まだ、ココしかしてないのに‥‥こっち、すごいね、こんなに‥‥」
そう言うと健司はヒクついた里奈の入り口を指で撫でた。
「っ‥‥んぁ‥‥」
ヌルっとした感触を一瞬感じると、健司は里奈をゆっくり座らせた。
肩で息をしながらおでこに汗を浮かべた里奈を包むように抱き締める。
「里奈‥‥今日は気持ちいいと思う事はちゃんと伝えて、お互いに気持ちよくなろう。な? お酒のせいだし、酔った勢いもあるんだから。恥ずかしさなんて忘れちゃえよ」
「‥‥健司も? 酔ってるの?」
「酔ってるさ、そりゃ。里奈が来る前からちょっと飲んでたし」
(お酒の力を借りたら解放できるのかな‥‥)
里奈は小さくうなずくと健司の背中をキュッと抱き締めた。
「下も脱がして」
里奈の手をズボンのベルトに持っていくと、健司はソファーの背もたれに寄り掛かる。
“カチャカチャ‥‥”
スルっとベルトを引き抜いて、ゆっくりした手つきでズボンだけを下ろしていく。
「お尻、じゃま‥‥」
少し笑って里奈が引っ張る。
健司はそのまま立ち上がるとストン、とズボンを落とした。
「里奈、立って」
彼女を立ち上がらせると唇を合わせる。
「ん‥‥ふっっ‥‥」
柔らかく里奈の口内を舌で味わうように愛撫する。
里奈も舌をからませて必死に健司の舌を味わう。
唇が離れると、里奈は指を健司のソコに這わすように撫であげた。
「健司も、濡れてるの?」
妖艶な目をした里奈が健司を見つめる。
いつもなら健司から言わないとソコに触れない彼女からのいきなりの刺激に、健司は思わず目を閉じる。
里奈は健司の首筋、胸、脇腹と、舌を這わせながら徐々に跪いていく。
痛い位に張り詰めているソレに下着の上から口付けをする。
「あぁ‥‥里奈」
うなされるように彼女の名を呼びながら、きつく握られたソコに更に血液が集まるのを感じて、健司は先走りを下着に広げていく。
「濡れてる‥‥気持ちいい?」
小悪魔のように目を光らせて、彼女が囁く。
下着をゆっくりと下げると引っ掛かるようになっていたソコが、ガクンと上を向いて里奈の目にさらされる。
「すごい‥‥心臓があるみたいにビクビクしてる‥‥」
両手で握り、里奈が上下に刺激を与える。
“ヌルッ”という感触がしたと思った後、里奈の口内に熱く柔らかく包まれていた。
「ぁあ‥‥‥‥ぁ」
見下ろした先には自分でも見た事のないような大きさになったソコが里奈の口に刺さっているように見えた。
長い睫毛を伏せて、里奈が喉を鳴らして愛撫を繰り返す。
視覚的にもいやらしい彼女の姿にすぐにでも達してしまいそうなのを押さえ、じっと耐える。
「あぁ‥‥里奈、すごくいい‥‥気持ちいいよ。はぁ‥‥っ」
口内に収まっているのに中で舌が暴れるように、幹から先端を跳ねあげ、絡み付くように吸い上げる。
「もぅ、いいよ、里奈。それ以上‥‥した‥ら‥‥」
“チュポン‥‥”
音と共に引き抜かれたソコは濡れ光っていた。
名残惜しそうに唇を舐める彼女を抱き上げると、ベッドに座らせた。
「里奈、俺の顔にまたがって」
「え?‥‥」
息を整えかけた彼女の腰を引き寄せて、健司が仰向けに寝る。
「早く、来て」
「‥‥でも‥‥」
「今日は気持ち良くなる約束だろ?」
顔にまたがるという行為に里奈は少しとまどいながらも、膝を立てて健司の首の辺りに座る。
「それじゃ舐められない」
健司は里奈のお尻を抱えると足の方へ下がった。
自分の下半身の下に健司の顔を見て、里奈はたまらなく恥ずかしくなり目を閉じる。
“クチュッ‥‥”
湿った音とともに背中に寒気に似た甘い快感が広がる。
「あっっ! ぁあっっ!」
上半身を支えて居られなくなり健司の枕に手をつく。
「見て、里奈」
健司がベッドの横を指差した。そこには大きなミラースタンドが置かれている。
それはいつも里奈が化粧をするのに便利だからと、健司がベッドの横に持ってきた鏡だった。
今そこには、男の顔にまたがり髪を乱し、全身を上気させて、歓喜の涙を浮かべた女の姿が写しだされていた。
「はぁ‥‥んっ‥‥いやぁ‥‥あぁぁ、ダメ‥‥」
健司が唇で突起をやわらかく挟み、首を左右に振ると、里奈の中からはどんどん蜜が溢れてきた。
健司は顎を引くようにして、舌を里奈の中にうずめてかき回すように暴れさせる。
「はぁ‥‥んんんっっ」
自然と枕をつかむ手に力がこもって背中を弓のようにしならせ、里奈は上り詰めていく。
「あっ! 健司っ‥‥イクッ‥‥イッちゃ‥‥ぁっ」
あと少しというところで健司は舌を引き抜いた。
「ダメだよ‥‥まだ」
上り詰める一歩手前でおあずけをされた彼女は甘く健司をにらむ。
「そのまま下がって‥‥」
里奈は渋々下がっていくと、里奈の入り口と健司のソコが触れた。
「あ‥‥」
(もう、入れて欲しい‥‥)
里奈は自ら健司のソレをつかむと入り口に当てた。
「里奈、ダメ、入れる前に、俺のをクリに擦り付けて一人Hして見せて」
「え、ぁん‥‥そんな‥‥ぁ、入れて欲しいの。もう、もう我慢できない‥‥」
普段なら『入れて』などと口に出す事すらためらう彼女が、その恥ずかしさを通り越していた。
「イキそうになったら入れていいから‥‥ね? 里奈、いい子だから」
あやすような口調で彼女の髪を撫でる。
「う、うん。ん‥‥」
始めは健司も手を添えて、里奈の動きに合わせるようにしていたが、里奈が切ない声をあげると同時に里奈にまかせて手を離す。
「はぁっ‥‥あぁあ‥‥」
里奈は目をきつく閉じて眉間にシワを寄せ、唇を噛みながら、健司のソレを使い、快楽を貪るようにグリグリと擦り合わせる。
健司の目の前に里奈のいやらしくあえぐ顔がある。
半開きになった彼女の口からは少しのアルコールの匂いと、甘く誘うように赤い舌が見え隠れしていた。
「里奈、すごく可愛いよ。あぁ‥‥ぁ、気持ちいい」
健司も、脳内が痺れるような感覚と、里奈の蜜のヌルヌルした感触でどうにかなってしまいそうだった。
たまらなくなり里奈の唇を強引に塞ぐ。
口内の粘膜を下の粘膜と感じる程に二人はキスに溺れて、貪り合う。
「あっ‥‥あっあっ! イクッ! イッちゃう‥‥はぁっ‥‥いやぁぁ‥‥あぁ」
里奈は一旦体を大きく震わすと、健司の胸に力なく落ちてきた。
健司は小さく痙攣する彼女の背中を抱き締める。
「里奈、ごめん。今日は優しく抱けそうにない」
そう言うと健司は、里奈を四つんばいにさせて、腰を引き上げ、狙いを定めるかのように一度入り口を確かめて、一気に入ってきた。
「あっ‥‥っ急‥‥に‥‥健司っ‥‥そ‥‥んな‥‥はぁんっっ」
健司はそのまま里奈の腰をつかむと、容赦なく腰を打ち付ける。
「あぁ‥‥んっく‥‥いゃぁぁん!」
視界がガクガク揺らされて、里奈は思考回路が麻痺しかけていた。
「里奈、愛してる‥‥。里奈‥‥ぁ、里奈‥‥」
熱に侵されたように何度も彼女の名を呼び、里奈の背中にキスをする。
「健司っっ‥‥ちょっ‥‥ダメ、もぅ‥‥ちょっと‥‥ゆっくり‥‥あぁ‥‥んっ、あぁっ!」
健司は少し優しい動きに切り替えて呼吸を整えると、一度里奈から抜き、彼女を仰向けに寝かせると優しくキスをした。
「里奈‥‥すごくいいよ。俺、もう、もたないかも‥‥イッていい?」
荒く息をした彼女は、一度薄く目を開けると小さく頷いた。
「うん‥‥、イッて‥‥里奈で‥‥里奈で気持ち良くなって‥‥」
その言葉に愛しさがこみあげてきて抱き締めながら里奈に深く腰を沈める。
「あぁ‥‥っ、健司‥‥すごい‥‥あぁんっっ‥‥熱い」
「俺もだよ‥‥里奈、愛してる‥‥」
一度深くキスを交わすと、健司は奥を突くようにしながら腰を動かす。
「はっ‥‥ん! イク‥‥健司‥‥ダメ、イッちゃうぅ‥‥」
キュッと里奈の中が健司を締め付ける。
「俺もイクッ‥‥一緒に‥‥里奈っっ」
「あぁぁぁん‥‥イ‥‥クッ‥‥! ぁああんっっ!」
健司は一度唇を重ねると、里奈のお腹に白濁した欲望と愛情の証を吐き出す。ゆっくりと、絞りだすように。
その雫は彼女の首まで飛んでいた。
「‥‥健司、こんなに‥‥」
里奈はそれを拭うと健司に見せた。
「すごい興奮したよ‥‥里奈、すごくいやらしくて‥‥」
健司はまだ乱れる息を整えるように深呼吸すると、里奈にキスをした。
「お酒で‥‥かな?」
外の闇は深く、彼女の裸体は月明かりに照らし出され、眩しい程に美しかった。
神秘で妖艶に見える満月の夜。
優しく微笑むと里奈はゆっくりと目を閉じた。