志乃 憧れのお姉さん2

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志乃 憧れのお姉さん2
2021年07月05日 20時32分
DUGA

志乃は弱みを握られていた。経緯は啓介も知り得ないが、鳥羽という中年男性が毎月開催する『覆面快楽パーティー』に彼女は参加を強要されていた。啓介がそのパーティの存在を知ったのは先月のこと。持ち前の性への好奇心でネットを巡回していたところ、とあるローカルネットの掲示板で書き込みを見つけた。参加料は高額であるが、『アイドルの卵とエッチできます!』という宣伝文句に興味を持った啓介は、その場で申し込んだ。神経質なほどの念入りなチェックの末、参加を認められた。一切の宣伝がない割に厳重なチェック体制。自分の知らない闇の世界に啓介は興奮した。

指示された日時に、駅近くの指定された場所へ行くと、いたって平凡そうなサラリーマン風の男性が現れた。
「小倉啓介さんですね?」
もの柔らかな態度に啓介は肩すかしを食らった感じで曖昧に肯いた。もっと、厳つい黒服が出てくるかと思ったからだ。
「では、こちらへ」
男についていく。物静かな住宅街の外れに大きな倉庫のような建物があった。少し奥まった配置の上、建物の色が付近の風景に溶け込んでいたので、そこがパーティー会場だとは思いもしなかった。建物の入り口に着くと男はこちらを振り返った。入り口は往来からは死角となっており、監視カメラが備え付けられていた。
「では、身分を証明できるものと、先日お伝えした合い言葉をお願いします」
男の目がいつしか厳しく、緊張したものに変わっていた。監視カメラと男の視線に若干怖じ気づき始めた啓介であったが、ここまで来たら引き返すことはできない。何か間違えようなら、背後から屈強な男達が出てきて羽交い締めにされてしまいそうな雰囲気があった。啓介は自動車免許証を男に見せた。
「合い言葉は『カサブランカ』」
男は無表情に肯いた。

重厚なドアを開けると、贅沢な造りの待合室があった。
「どうぞ、そこにお掛けください。すぐにお呼びしますので」
啓介はガクンと崩れ落ちるようにソファーに腰を掛けた。もしかしたら騙されたんじゃないだろうかという警戒心が心臓を鷲掴みにしていた。今思えば、あんなネットの書き込みひとつでホイホイここまで来てしまった自分が信じられない。だが、参加料の8万はすでに払っている。大学生にとっては大きな出費だが、啓介は風俗を我慢してこのイベントに投資したのだ。

「小倉様、どうぞ」

呼ばれた。啓介はゆっくりと立ち上がった。膝がガクガク震えていた。先ほどの男が奥へ通じるドアの前に立っている。水中を歩くようなもどかしい浮遊感へ前に進む。
「これをお被りください」
男に覆面を渡された。祭りで売られているお面ではなく、映画の中の強盗が被っているような代物だった。装着すると思ったより呼吸が楽だった。
「参加ルールは厳守を願います。商品に対する行為はお客様に一任しますが、お客様同士のトラブルは厳にお慎みください。本日のお客様の商品は入って一番奥となります」
この時、『商品』という言葉が自分の姉を指していることなど啓介には知る由もなかった。

部屋に入ると、薄暗い照明の中で、大勢の男達が数人の全裸の女達に群がっているのが目に入った。男は全員、啓介と同じ覆面だったが、女達はアイマスクをしていた。ムッとする臭いと熱気。部屋は広く、天井も高めだった。外から見た倉庫の中にいるのだ。
「いやぁぁ!!!イクッ!!!」
女の悲鳴があちこちで上がる。丸い円台が3つあり、それぞれに一人の女と3、4人の男がいた。男に言われた通り、一番奥の円台にいく。
「あっ・・いやぁ・・」
ここの女は他の2人の女に比べて声が控えめだ。必死に堪え忍ぶ女を2人の男がローターで弄っており、1人がその様子を楽しげに眺めていた。
「あっ・・あっ・・あぁ・・」
抜群のプロポーションと感度の良さ。そして何よりも、クールで大人しそうな女を陵辱しているというシチュエーションが啓介の股間を熱くさせた。照明が暗く、女の悩ましげな表情はよく見えなかったが、艶やかな女体の快楽の震えは手に取るように伝わってきた。
「ほらっ、ここはどう?」
「すっげえ、エロ声出してるよ」
責めている2人は腹の出た中年男で、眺めている男も体つきが緩んでいた。2人は慣れた様子で連携して女を責めている。2つのローターが乳首や股間を這い回り、その度にビクンッと痙攣する。
「こんないい女、初めてだ」
「だな。濡れまくってるし」
男の一人が蜜壺の中へ指を入れると、クチュクチュと淫靡な音を立て始めた。
「そこは・・だめぇ・・」
「だめって言ったって、こんなにグチョグチョじゃん」
「あぁ・・そんなに激しくしないで」
激しく指を動かされて、女は悶絶した。もう一人の男は執拗に乳首を舐め回している。ずっと眺めていた男がズボンを脱ぎ始めた。
「じゃあ、そろそろしゃぶってもらおうかな」
嫌がる女の口に無理矢理肉棒を捻り入れて、男は満足げに目を閉じた。股間を責めている男が指を抜き、代わりにバイブを当てた。
「んぐっ!!!」
バイブの音がこの場に妙にマッチした。女は股間と乳首の刺激に耐えながら、苦しげにフェラチオをしている。
「あんたも、やるかい?」
バイブのスイッチをカチカチ弄りながら、中年の男が啓介に声を掛けた。呆然と立ちつくしていた啓介はハッと我に返った。
「いや。いいです。もう少し見てから」
中年の男はフンッと鼻を鳴らした。
「声からすると若そうだな。いいぜ、じゃあ、あんたに先頭バッターを譲ってやるよ。若いから早いだろうしな」
それから30分ほど3人の男達は女を陵辱した。女は5度絶頂し、ぐったりと天井を見つめていた。

「ほらっ、そろそろいいぜ」
3人の男の視線が一斉に啓介に注がれた。啓介は彼らの好意を無下にしないように、愛想良く肯いて、女の両脚を持ち上げた。柔らかい肉の感触。股間が十分に濡れていることを確かめてから、ギンギンに屹立したモノでクリトリスを擦りつけた。
「あっ・・くぅ・・」
女が悶える。確かにお互いに顔が見えないというのはある種の開放感がある。啓介は女の秘部へ肉棒をズブリズブリと埋めていった。
「お・・おぉ・・」
それは今まで経験したことのない快感だった。十分な締付けと、ネットリと絡みつく愛液。生温かい膣の奥で自分の肉棒が悦びに打ち震えている。震いつきたくなるような太ももをがっしりと掴み、ゆっくりと肉棒を前後させると女はたまらず声を上げた。
「いやぁぁ!!!抜いて!抜いてぇ!!!」
啓介は興奮で我を忘れて、激しくピストン運動を繰り返した。たまらなかった。こんなに素晴らしい体は初めてだった。
「あっ・・イッ・・イクッ!!!!」
女の体が軽く痙攣し、恐ろしいまでの力で啓介の肉棒を絞り上げた。啓介は自身も果てそうになりながら、さらに力強く腰を振り続けた。
「いやぁ・・もう許して・・」
首を振り、その場を逃れようとする女の両手を男達が押さえつける。肉棒を出し入れする度に愛液が飛び散り、女の顔が歪む。
「はぁぁ!!!イクッ!!!」
2度目の絶頂。そして蜜壺の収縮。今度は啓介も耐えられなかった。そのまま膣の中で射精し、ぐったりと女の上に覆い被さった。犯した女が自分の姉であることを知ったのはその時だった。

(!!!姉ちゃん?)
覆い被さって、息づかいが間近で感じられるくらいの距離で、啓介はようやく気づいたのだ。普通は声で分かりそうなものだが、喘ぎ声は初めて聞くし、何しろ初めてのパーティーで舞い上がっていたため、今の今まで全然気づかなかった。まさかと思って、いつくかの体の特徴を確かめる。ホクロ、痣、耳の形。
(間違いない!姉ちゃんだ!どうして?)
啓介はパニックになった。思わず『姉ちゃん』と言ってしまいそうなくらい混乱していた。
「おいおい、後がつかえてるぞ」
後ろから不満げな男の声が聞こえてきた。啓介はもう一度女を見つめた。
(姉ちゃん・・だろ?)
青息吐息の女はこちらには気づいた様子はなかった。啓介はゆっくりと立ち上がり、自分の姉を犯したというシチュエーションに興奮した。股間に力が再度漲り、痛いほどだった。
(姉ちゃんを犯した!しかもバレてない!あのクールで美人な姉ちゃんを!)
中年の男が女に挿入し、もう1人がフェラチオを強要していた。女の悲鳴を背中に聞きながら、啓介はその場を去った。股間の欲求を満たすため、他の台へ行き、こちらも上物の女を思う存分犯してから、啓介はパーティーを退場した。

「というわけなんだ」
啓介は話終えて、テーブルの上のジュースを一気に飲み干した。彼の話はあまりにも突飛で、俄に信じがたかった。そんな気持ちが顔に出てしまったらしい。
「おいおい、信じられないって顔してるな」
「当たり前だろ?何で志乃さんがそんなところにいるんだよ」
「だからさっき話しただろ?鳥羽ってやつに弱みを握られてるんだよ、きっと」
「鳥羽って誰だよ」
「知らないよ。パーティーの主催者が鳥羽っていう男だというくらいしか」
未だ実感がなかった。もし本当にその女性が志乃だとしたら、弟として何とか助けようと考えるのが普通ではないだろうか。啓介のこういった感覚がたまに気味悪くなる。
「今週末に今月のパーティーがあるんだよ。一緒に行かないか?」
啓介は興奮した様子だった。
「さっきみたいに3人で楽しむんだよ。もちろん、姉ちゃんには内緒でさ」
「でも、他の客もいるんだろ?」
「ちゃんと予約すれば大丈夫らしい。時間は短めになっちゃうけどな」
「うーん、本当に志乃さんだったら、そんなところから助け出そうよ」
「まあな。でもさ、姉ちゃんにも事情があるかもしれない」
「事情って、鳥羽って奴に脅されて体売ってるんだろ!?ふざけんなよっ!」
思わず声を上げてしまった。啓介が驚いたような顔でこちらを見ている。彼に向かって怒鳴ったことなど一度もなかったからだ。
「ごめん、つい・・」
「いや、俺もすまん。でもさ、お前怒るかも知れないけど、話を聞く前に一度だけでも姉ちゃんとエッチさせてもらえよ。絶対後悔しないから。金なら出してやるからさ」
抗しがたい誘惑だった。憧れの志乃は目隠しをしている。正体はバレない。物陰に隠れて覗き見た志乃のすべすべの太ももを思い出す。それだけで抑えきれないくらいの欲望が股間に満ちあふれ出す。モラルや理性はいとも簡単に押し流されてしまった。
「・・本当にバレないんだな?」
呟くような僕の言葉を彼は嬉しそうに受け取った。
「おう。だって、実際バレてないし」
「じゃあ、一回だけ行く。もし本当に志乃さんなら、一度だけやらせてもらって、助けような」
「よしっ。2人分、予約しておくぞ。もう決定だぞ」
啓介はゲーム機のコントローラーを僕に投げつけた。
「この話は終わりだ。ゲームやろうぜ」
賽は投げられた。

週末、僕は啓介とともに、パーティー会場の待合室にいた。
「あぁ・・また姉ちゃんとやれるんだ」
涎を垂らさんばかりに弛緩した啓介の口元を見て、不快な気分になると同時に志乃に対する期待が高まった。
「そんなにすごいのか?」
「まあな。やれば分かる」
しばらくすると、案内係の男がやってきた。
「中川様、小倉様、どうぞ」
震えが止まらない。啓介はそんな僕の肩をポンポンと叩いた。
「やめたかったらここで待っていてもいいぞ。でも、せっかくだから楽しもうぜ」
「そうだな」
ようやく体が言うことを聞いてくれた。

薄暗い照明の右の円台に一人の女性が仰向けになっている。他の2つの円台は複数の男達の陵辱が進行中で、女の喘ぎと悲鳴が重なる。全体的に重厚なインテリアが多く、天井も若干高いため、女という美術品を鑑賞する客というイメージを持った。1時間の占有時間を手にした僕達は目当ての円台へ向かった。啓介が小声で言った。
「いいか、絶対声出すなよ」
僕は肯いた。今回は僕と啓介、つまり志乃の知人だけなので、もし女が志乃本人だとしたらすぐにバレてしまう。だが、本当に声を出さずにいられるかは正直自信がなかった。

先に手を出したのは啓介だった。無防備な志乃にキスをする。全裸の彼女は素直に応じる。貪るように舌を絡み合わせ、空いている手で胸を愛撫し始めた。啓介は目で僕に『お前も参加しろよ』と誘った。僕は目の前の女体の素晴らしさに我を忘れそうだった。完璧なプロポーションにはどことなく品があり、啓介に犯され始めても彼女の誇りは失われていない。ふるいつきたくなるような柔肉が見る者を優美に誘い、淫靡な悦びを見つけようと呼吸しているようだった。
(すごい・・)
まず、太ももに手をすべらせる。ピクンッと軽い反応とともに、キュッと内ももが閉じられる。強引に股を広げると、ピンクの秘部が露わになる。ゴクリと唾を飲み込み、柔らかな太ももに挟まれながら、蜜口をペロリと舐めてみる。
「あぁ・・ふぅ・・」
初めて志乃の喘ぎ声を聞いて、股間がはち切れんばかりに勃起した。明奈が褒めてくれたテクニックを駆使して、志乃を快感へと導く。
「いやぁぁ・・イクッ・・」
ビクン、ビクンと大きく腰が跳ね上がる。溢れ出す愛液が床に溜まる。憧れの志乃を絶頂に導いた僕は太ももをしゃぶり始めた。あの時の記憶が鮮明に蘇り、ただ見ているだけだった彼女の美脚が僕の唾液で汚されていく。
「いやぁ・・あっ・・あっ・・ふぅ・・」
細かく震える媚肉が淫らな輝きを増してゆく。若い2人がそれぞれ持ちうる最高のテクニックを使って責めているのだからたまらない。志乃はあっという間に3度目の絶頂を迎えた。

啓介が無言で僕の肩を叩いた。簡単な合図を交わして、今度は僕が上半身担当になる。アイマスクをした志乃はとても魅力的だった。蕩けるような唇にキスをする。あっけなかった。こんなに簡単に憧れの彼女にキスができるとは想像もしなかった。こんな機会がなければ一生外から眺めるだけだった至高の女を自由にできる。勢いに乗って、舌を入れる。舌を絡ませ、わざと音を立てて舐めまくった。
「んふぅ・・んぐっ・・」
彼女の吐息が伝わってくる。甘い香り。彼女の両手が僕の背中に回される。というよりは、下半身の啓介の責めがあまりに激しいため、思わず抱きついたといったところだ。
「いやぁ!そんなに激しくしないでぇ!!」
啓介はどこからか極太のバイブを入手し、それをズボズボと抜き差ししていた。3度の絶頂で敏感になっていた彼女の蜜壺は為す術を知らず、異物の餌食となっていた。
「イッちゃうっ!・・イクッ!!!イクッ!!」
啓介は手を止めない。何度イッても、残酷なサディズムは止まることをしらなかった。こうなるとキスどころではない。志乃は僕にしがみついたまま、必死に耐えるのみだった。

数え切れないほど昇天し、志乃は目に見えて消耗していた。僕は啓介に合図をした。バイブで自分の姉を犯す快感に狂ったように興奮していた彼はなかなか手を離さなかったが、最後は力づくで止めさせた。楽しみを奪われた彼は何度も首を振り、すぐに正気を取り戻した。スマンと手を合わせ、志乃の股間を指さした。『やっていいぞ』という合図だった。すでに自分の力では身動きすらできない彼女をグッと引き寄せて、正常位の姿勢で彼女の中に入る。濡れきった蜜口はすんなりと僕のモノを受け入れ、ズズゥと奥へ導いた。あまりの気持ちよさに震えが止まらなかった。明奈の蜜壺も絶品だが、それでも志乃には遙かに及ばない。締付けが半端ではないのに拒絶感がなく、生温かい膣内が悦びで心地よく収縮を繰り返す。ピストン運動を始めると、志乃は悩ましく体をくねらせた。
「あぁんっ・・いぃ・・」
艶のある透明な喘ぎ声に励まされ、徐々にスピードが加速してゆく。夢のような時間だった。こんなに心地よいエッチは生まれて初めてだった。
「気持ちいい・・あぁ・・すごい・・」
普段の客には欲望しかないのだろう。ひたすら犯され、輪姦され、蹂躙される。薄暗い倉庫の中で、ひたすら堪え忍ぶだけの彼女の体は、愛情のこもった僕のエッチに喜んでいるように思える。もちろん、自惚れ、錯覚かもしれないが、少なくとも僕にはそう思えた。
「あぁ!・・イクッ!イッちゃう!」
「僕もイキます!」
ついに声を出してしまった。だが、気にならなかった。それほどまでに気持ちが昂ぶっていた。
「ねえ・・一緒に・・一緒にお願いっ!」
志乃の蜜壺が僕のモノをギュウギュウと絞り上げる。たまらなかった。
「イクッ!!!」
2人同時に声を上げた。僕は彼女に覆い被さった。

覆面快楽パーティーでの出来事は僕の心に強く刻み込まれた。抜け殻のようなぼんやりとした日が続き、何度も志乃とのエッチを思い出しては快楽の余韻に浸っていた。明奈からは『変な宗教に洗脳でもされたの?』と呆れられ、啓介も『お前のせいで時間切れで姉ちゃんとできなかった』と文句を言われる始末。だが、今の僕には彼らの声は届かなかった。

そんなある日、大学構内のカフェテリアでぼんやりコーヒーを飲んでいると、突然携帯電話が鳴り出した。明奈からだった。
「秀秋、起きてる?」
「大学にいるよ」
「そうなんだ。今、志乃さんと一緒なんだけど・・」
「えっ?」
携帯電話を握る手が震えだした。周りの人間に一斉に見つめられたような気がして、僕は慌てて席を立った。
「もしもし、聞いてる?」
「あ・・あぁ・・うん」
「変なの。まあ、いいや。でね、今から志乃さんとお茶するんだ」
「・・あぁ」
「志乃さんに秀秋のこと話したら、久しぶりだから一緒にどうかって」
明奈の声は明るく弾んでいた。僕の依頼を見事に果たしたという達成感なのだろう。パーティーの件がなければ僕の気持ちも同じくらい弾んでいたのだろうが、今は嬉しいというより少し怖かった。
「僕のこと、なんて話したの?」
「えーとね、さりげなく秀秋の話題に振ったら、『あっ、もしかして中川君のこと?』って驚いてたよ。共通の知り合いが見つかって嬉しそうだったよ」
駆け引き上手の明奈のことだから間違いないだろう。焦らずに自然な流れで僕のことを話題にしてくれたに違いない。
「秀秋のこと、全然嫌そうじゃなかったよ。苦い思い出の話なんかなかったし」
「そうなんだ」
「でもびっくりした」
「何が?」
「志乃さんって啓介のお姉さんだったんだねー」
「知ってるよ」
「最初聞いたとき、びっくりしすぎで転びそうだったモン。もしかしたら啓介から私のこと聞いてるかもね。別にいいけど」
「そうかもね。でも啓介と志乃さんはほとんど会話ないらしいから大丈夫じゃない?」
結局、4人の男女の間で複雑な関係になっているだけのことである。絡みあった関係の最後に糸、志乃から僕という線が明確になったことで、ほぼ完結したネットワークができた。
「どうする。来るよね?」
「行くよ。どこに行けばいい?」
明奈は大学近くのお洒落なカフェテリアの名前を言った。たまに明奈と一緒に行く場所である。ここから歩いて10分程度の距離だ。
「分かった。すぐに行くよ」

馴染みのカフェテリアのドアがゆっくりと開くと、僕は全神経を集中して店内を素早く見渡した。一瞬で明奈の後ろ姿と、その向かいの志乃を見つけた。明奈の話に優しく肯いていた志乃が僕に気づいた。
「あら、久しぶり」
今までになかった穏やかな表情だった。無愛想だった過去の面影もなく、大学構内で見かけた時のクールで冷たい感じもなかった。ただ、覆面快楽パーティーで知った顔の輪郭、魅惑的な口元は同じだった。
「ご無沙汰してます」
「秀秋、緊張しすぎだって」
明奈がカラカラと笑った。つられて志乃もクスクスと笑う。僕は顔を真っ赤にして明奈の隣に腰を下ろした。

美女2人と会話をする平凡な若者。端から見れば『何であんな奴が』と思われるだろうが、僕は志乃の前で脅えた兎のように小さくなっていた。いつ彼女がパーティーのことや過去の出来事に触れるか分からない。その誤解を解くために明奈に頼んだこのセッティングが逆に僕を苦しめていた。
「啓介のこと、いつもありがとうね」
「あ、いえ・・むしろ僕が面倒みてもらってます」
「あの子、本当にダメな子だからこれからもお願いね」
明奈がいるからだろうか、志乃はまったく別人であった。もしかしたら、クールなのは見た目だけど、明奈の言うとおり、優しく可愛らしい女性なのかもしれない。
「明奈ちゃんと中川君は付き合ってるの?」
明奈と僕は同時に顔を見合わせた。明奈が手を振った。
「付き合ってるっていうか、友達なんです。腐れ縁みたいな」
「腐れ縁はひどいだろ?ただの友達です」
「ただの友達って何よ」
そんな僕達のやり取りを志乃が優しく見守っている。
「ごめんごめん。変なこと聞いちゃったね。でも仲良いね、2人とも」
警戒の気持ちが解かれ、僕はようやくホッとした気持ちで椅子に座り直した。

「あっ、電話。ちょっと失礼します」
明奈が志乃に頭を下げて、店の外に出て行った。携帯電話が鳴ったのは事実だが、もしかしたら彼女なりの配慮なのかもしれない。ついに志乃と2人きりになった。待ち望んでいた状況になったが、言葉がうまく出てこない。
「明奈ちゃん、良い子だよね」
「はい」
うまく返事ができず、せっかく彼女が気を利かせて話を振ってくれたのに会話が途切れてしまった。焦れば焦るほど、何を話して良いのか分からなくなる。
「あの時のこと、気にしてるの?」
「あ、『あの時のこと』ですか・・」
「うん。ずっと前のことだけど」
物陰から覗いた志乃の太ももを思い出し、股間に力が漲っていく。
「・・はい。本当に悪いことをしてしまいました」
「いいよ。どうせ啓介に誘われたんでしょ?」
「でも、僕は・・」
その時だった。志乃が突然身を乗り出し、僕にキスをしたのだ。何が起こったのか理解できずパニックになる僕は悪戯っぽく眺める志乃は魅惑的なお姉さんのイメージそのものだった。
「見たかったんでしょ?」
「はい。でも・・」
「本当のことを言うとね、知ってたんだ。君たちがあそこに隠れてたの」
「えっ?そうなんですか」
「うん。だってあそこ丸見えだもん。啓介はバレてないって思ってたみたいだけど」
ということは、志乃はわざと僕達に見せつけていたのだろうか。彼女の新たな一面に僕は戸惑った。もしかして覆面快楽パーティーに参加しているのも強制ではなく、彼女の意思だとしたら、とんでもない淫乱女だ。
「それより、中川君」
「はい」

「・・この前、気持ちよかったよ」

彼女の目が妖しい輝きを帯びていた。一瞬で全てを悟った。
「バレてたんですね」
志乃は微笑んだ。
「あのアイマスクね、うまくできてるの。お客さんの顔、ばっちり見えるの」
「・・あの・・」
「啓介も上手だけど、強引すぎて辛かった。でも、最後の中川君とのエッチは本当に気持ち良くて本気でイッちゃった」
そう言って、胸に手を当てて目を閉じる彼女の姿は天使と悪魔を融合させた女神のようだった。後ろから明奈に何度、肩を叩かれても気づくことなく、僕は志乃から目を離せなかった。

志乃が一気に身近な存在になった。ついこの間までは考えられない状況である。明奈と志乃、そして僕の3人で行動することが多くなった。何度か啓介も仲間に加えようとしたが、志乃は弟に対して距離を置いた。無理強いすることもないので、啓介とは志乃のいない時にいつも通り会うことにした。

明奈の性癖、そして僕と明奈の関係はすぐに志乃に見破られ、志乃の淫靡な香りは明奈の知るところとなった。自然の流れで、3人で性行為を楽しむことが増えた。つまり、僕は明奈という素晴らしいセフレに加えて、志乃をも手に入れたのである。
「ねえ、ヒデ君」
志乃は僕のことを『中川君』ではなく『ヒデ君』と呼んでくれるようになった。
「今日は私の家でエッチしない?」
こんな美女に誘われて浮かれないわけもなかった。明奈も誘って、彼女のマンションに行った。啓介のマンションよりも高級なマンションで、間取りも2LDKと広かった。
「志乃さん、こんな素敵なところに住んでいたんですね」
明奈が尊敬のまなざしで志乃を見つめた。覆面快楽パーティーのことだけは、彼女には知らせていなかった。実家が金持ちということもあるだろうが、このマンションを持つくらいは彼女の稼ぎでも十分可能だろう。
「今日は何しますか?」
子供のように浮かれはしゃぐ明奈の髪を撫でて、志乃が答えた。
「じゃあ、まずは明奈ちゃんを2人で苛めちゃおうかな」
志乃は明奈を責めるのが好きらしく、そして僕に責められるのも同じくらい好きなようだ。ちなみに明奈はMで僕はSだから、とても相性がいい。
「あっ・・志乃さん、服の上から乳首だめぇ・・」
「可愛いのね。こんなにコリコリして」
「じゃあ、僕はこちらを」
明奈の背後に回り、小振りの媚尻を撫で回す。前後から愛撫され、明奈はいつもよりも性感が高まっているようだ。
「あっ・・秀秋、そんないじらないで・・」
「明奈ちゃん、キスする?」
美女同士のねっとりと濃厚なキスの裏で、僕の指はパンティ越しに彼女の秘裂をなぞっていた。薄い布越しに伝わる湿り気。彼女の膝がガクガク震えだす。
「んふっ・・んぐっ・・志乃・・さん・・」
ピチャピチャと舌が絡み合い、服の中に潜り込んだ志乃の手が明奈の形の良い胸を撫で回している。僕はローターを2つ取り出して、左右の手で2人の美女の股間に同時に当ててみた。
「あっ!」
「あんっ!」
2人は同時に喘ぎ声を出した。そしてすぐにキスを再開した。ブブブッと淫猥な音を立て、ふんわりとしたパンティの上から秘部を刺激する。左の手は志乃の媚肉を弄り、右手は明奈の柔肉を揉みほぐす。左右の美女は時に激しく、時にゆったりと腰を淫らにくねらせ、僕を楽しませる。
「明奈、濡れてるぞ」
「もうっ・・そんなこと・・恥ずかしい」
「ヒデ君、気持ちいい。もっと擦ってぇ」
志乃は自らグリグリとローターに向かってくる。
「志乃さん、自分の手で当ててください」
僕はローターを志乃に渡すと、彼女の背後に回った。媚乳を揉みまくり、指の腹で乳首を摘む。
「あぁん!すごい・・あぁ!!」
「志乃さんのおっぱい、柔らかいです」
「ふぅ・・ヒデ君ってエッチだよね」
「あの・・僕もキスしていいですか?」
尻の割れ目に勃起した肉棒をあてがいながら彼女に顔を近づける。志乃の目が優しくなる。
「いいよ。でも、後で明奈ちゃんに嫌われてもしらないよ」
明奈が口を尖らせてこちらを見ている。志乃とのキスを奪われた上に、明らかに秀秋の興味が志乃に移っているからだ。そんな彼女が愛らしく思えて、志乃にキスする前に明奈にキスした。彼女は嬉しそうに微笑んでキスに応じた。
「んふぅ・・もうっ・・早く志乃さんとやれば」
そう言いつつも、明奈は秀秋を抱きしめて離さない。こういう子供みたいな素直さが彼女の魅力でもある。いつもよりも念入りに舌を絡め、お互いの気持ちを交換する。明奈の目がトロンと緩み、幸せそうだった。
「あらあら、見せつけてくれるね」
なかなかキスを止めない2人を咎めるように志乃が冗談っぽく言った。志乃の手が僕の股間をさする。
「こんなに固くして・・最初に明奈ちゃんに入れる?」
「そうします。明奈、入れるよ」
「うん」
明奈は頬を赤らめて股をゆっくりと開いた。パンティをズラして、肉棒をゆっくりと挿入する。
「下着脱がないの?」
「秀秋、変態だから、いつもパンティ穿いたままなんです」
「変態って何だよ。お前の方が変態だろ?」
「だって・・ちょっ・・あんっ・・いきなり・・」
十分に濡れきった蜜壺は僕のモノをすんなり受け入れ、一気に奥へ達した。
「あんっ!当たってる!当たってるよぉ」
「ヒデ君、すごい。明奈ちゃん、ビクビクしてるよ」
志乃に見られているという状況が余計に興奮する。いつもよりも自分の肉棒が力強くなっているような錯覚を覚えた。
「いやぁん!だめっ・・もっとゆっくりぃ!!」
欲望の求めるままに激しく突いていると志乃が唇を重ねてきた。蕩けるような唇の感触と蜜のように甘い唾液、憧れの女性の舌がそっと僕の中に入り込み絡みつく。明奈の蜜壺の締まりがますます強くなり、あまりの快感に僕は目を閉じた。

「気持ちよかった?」
志乃が明奈の髪を撫でている。明奈は青息吐息で返事も出来ず、ただ肯くだけだった。
「ヒデ君、あんなに激しくしたら明奈ちゃん可哀想だよ」
少しだけ怒った表情で志乃が僕を睨んだ。だが、半分は悪戯っぽく笑っていた。
「だって・・志乃さんがいけないんです」
「何で?キスしただけなのに」
「あんなに上手にキスされたら興奮しちゃいますよ」
志乃が再びキスを求めてくる。
「んふぅ・・そんなに上手?」
年上の女性の魅力に僕はメロメロだった。志乃は明奈の愛液まみれの僕の肉棒を口に含んだ。
「あっ・・志乃さん!」
まるで蜜壺の中に入れているような、とんでもない気持ちよさだった。志乃の生温かい唾液が肉棒を犯し、ジュルッジュルッとバキュームされ、一気に性感が高まってくる。
「あぁ・・志乃さん・・イキそうです」
「んぐっ・・んぐっ」
志乃は上目遣いで僕の見つめただけでフェラチオを止めようとしなかった。むしろ、より激しく鋭く僕のモノを舐め回した。
「イク・・」
長年憧れ続けた志乃の口の中で僕は暴発した。発射された精液が志乃の喉を犯し、志乃は少しだけ咽せたが、しばらく咥えた肉棒を離そうとしなかった。力を失った肉棒はだらしなく志乃の口の中に所在なく止まっていたが、やがて志乃はフェラチオを再開した。
「志乃さん!」
僕は叫ぶことしかできなかった。こんなことをされたのは初めてだったからだ。僕のモノは意に反してあっという間に力を取り戻し、志乃の口の中で暴れ始めた。
「んぐっ・・んぐぅ・・」
志乃は僕を見つめ続ける。僕は強烈な刺激に耐え続けるだけだった。そして2度目も彼女の口の中にぶちまけてしまった。

「ひどいよ・・志乃さん」
「ごめんね。でも気持ちよかったでしょ?」
「はい」
「これでお相子ね」
「お相子?」
志乃はウインクした。そして明奈に聞こえないように小声で呟いた。
「あの倉庫で散々私を苛めたでしょ。あのお返し」
彼女が本気で言っているわけではなさそうだったので、僕は肩をすくめた。
「少し休憩しませんか」
「いいよ、明奈ちゃん、大丈夫?」
明奈は夢見心地でぼんやりとソファーに横たわっていた。
「毎日、こんなんだと良いな」
「でも、毎日こんなことしてたら、ヒデ君泣いちゃうよ」
「そうですね」
「こらこら、明奈。何が『そうですね』だ。また、犯すぞ」
「ほらぁ、ヒデ君。明奈ちゃんを苛めちゃダメでしょ」
「す、すみません」
「秀秋って志乃さんには全然かなわないんだね。良いこと知っちゃった」
「そんなことないよ」
「あらっ、じゃあ、試してみない?」
志乃が僕のモノをさすり始める。さすがにすぐには復活しない。降参のゼスチャーをする。
「もうちょっとだけ休ませてください」

明奈は志乃を姉のように慕い、僕は姉と妹に挟まれているかのような幸せを手に入れた。だが、志乃はあくまで僕を対等の位置に置こうとした。
「ヒデ君は私の弟じゃないんだよ。だから同じ視線でいてほしいの」
「僕のお姉さん役は嫌なんですか?」
志乃は笑った。
「だって、私には啓介がいるでしょ。エッチな弟はひとりで十分だよ」
あれだけ冷たくしても弟は弟として見ているのだ。僕はなんだか嬉しくなって、志乃に抱きつき、覆い被さった。しばらくはこの素晴らしい女性と楽しむのだ。

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