2.
恵美はビデオの話しに乗って来た。
「あはっ‥‥お、男の人なら‥‥んっ‥‥AVとか借りちゃうんじゃ‥‥ないんですか‥‥はぁはぁ‥‥」
脚を閉じられた時と同じように、真ん中の3本の指先でツーっと内腿をなぞる‥‥今度は遠慮なく、腿の中ほどから付け根にかけてを行ったり来たりさせていく。
「そういうこともありますけどね‥‥もう、飽きちゃってる面もあるかな、AVは」
「あんっ‥‥んっ‥‥そ、そういうものなんですか‥‥んんっ‥‥あぁ‥‥ぃ‥‥」
恵美の腿の筋肉に力が入るのが指先に伝わってくる。
でも、今度は脚を閉じることはできない。
「ええ。少なくとも女優ものは飽きちゃいましたね。今観るとしても、女優の質は落ちてもいいから、いろんなHのシチュエーションを楽しめる企画ものですかねえ」
もう1度、左右の腿を表側から付け根のところで掴んで持つ感じに。そして、親指で大きく内腿の付け根の筋と筋肉を、膝側へ引っ張ったり緩めたり。
「あぁ‥‥はぁはぁ‥‥そ、そうなんですか‥‥はぁはぁはぁ‥‥」
恵美は眉間にしわを寄せて、切なそうな表情をしている。
「ええ‥‥最近観たのは、『だまされちゃった私達』ってタイトルだったかな。あんまりありそうにないシチュエーションばっかでしたけどね」
「え?」
ビデオのタイトルを聞き、恵美はビックリしたような表情でおれに視線を向ける。
おれはワザとらしく恵美に視線を合わせていく。
「どうかしましたか?‥‥あはは、しかし、いったい何の話をしてるんでしょうね、おれ‥‥お客さんにAVの話しするなんて、どうしようもないですねえ‥‥ふふふふ」
親指の動きを少し強く大きくして、間接的にアソコを開いたり閉じたりするように‥‥。
これまでに感じているなら、恵美の股間にはいやらしいジュースが溢れはじめているはずだ。
「そ、そうですね‥‥はぁはぁ‥‥ぁうんっ‥‥ど、どうしようもないですね‥‥んっあっ‥‥」
「はは、すみません‥‥でも、長年、女性に聞いてみたかったことがあるんですが‥‥聞いてもいいですか?」
「あぁっ‥‥あんっ‥‥ど、どんな‥‥はぁはぁ‥‥どんなことですか‥‥はぁはぁ」
「そのビデオにあったんですけど、痴漢に感じさせられて、唯々諾々とHに応じちゃうなんて、実際にあるんでしょうかねえ? というか、そういうシチュエーションでも、女性は感じちゃうものなんですか?」
「そ、そんなぁ‥‥あっ‥‥」
親指の位置をずらし、ジョギングパンツの裾に潜らせる。
親指がショーツのラインに触れ合わんばかりの位置で、アソコを開いたり閉じたりさせていく。
腕も立て気味にしていく‥‥バスタオルは腕に引っかかって捲れ上がり、下腹部のところに寄ってしまっている。
「いや‥‥そういう女性っているのかなあって一般論で‥‥」
「い、い‥‥いるかも‥‥あん‥‥しれません‥‥んぅ‥‥」
恵美は、両手でそれぞれ、ソファの肘掛け部分をつかむようにして、軽く背中を反らせたり、腰を左右にもじつかせたり‥‥。
「へえ、そういうものですか‥‥」
おれはいったん手を離して、恵美の右手側のソファの横に膝立ちの位置を変える。
バスタオルはそれとなく、脚の間から床に落としてしまう。
そして、左手は彼女の身体の前を横切って左腿の表側の付け根に置くように‥‥右手は右腿の表側の付け根に置く。
「この辺のマッサージ、お客様にはよく効くようですね。ちょっと念入りにやらせてもらいますね‥‥」
おれの両手の真ん中の指3本の指先が、恵美の内腿の付け根に伸びてコチョコチョとくすぐっていく‥‥。
「あっ‥‥だめ‥‥だめです‥‥あんっ‥‥あっ‥‥あっ‥‥く、くすぐったい‥‥やぁ‥‥はぁはぁはぁ‥‥」
腿の付け根をくすぐる指の動きを続けながら、次第に両方の手の人差し指と中指をジョギングパンツの裾から潜りこませていく。
ジョギングパンツは恵美の身体には少し大きめで、指を無理なく忍び込ませることができた。
「すみませんね、お客さんに効きそうなツボを探しているものですから、くすぐったいのは我慢してくださいね」
そして、人差し指と中指の先で左右のショーツのライン際をなぞっていく。
「ああっ‥‥いやっ‥‥そんなところ‥‥あんっ‥‥ツボなんて‥‥ツボなんて‥‥あぁ‥‥」
「ふふふ、さっきの話しじゃないですけど、女性相手にこのあたりのツボを探しているとね‥‥時々、痴漢してるみたいな錯覚が起きることがありますよ‥‥ふふ」
「そ、そんな‥‥あんっ‥‥いや、そんなのいやっ‥‥やめ‥‥」
恵美の左右の手が邪魔をするかのように、おれの手にそれぞれ被さってくる‥‥しかし、手に力は無い。
「ふふ‥‥じゃ、ちょっとツボを刺激しますよ」
左右の人差し指の先が、ショーツごしに恵美の股間をなぞり上げる。
「あぁ‥‥こんなの‥‥はぁはぁ‥‥マッサージじゃ‥‥んんっ‥‥マッサージじゃない‥‥あぁ、やんっ‥‥」
「あれ、マッサージじゃなきゃ、いったい何だって言うんですか?」
少しばかり揶揄しするような口調で挑発しながら、左右の人差し指は左右のヒダをショーツごしになぞっていく‥‥指先に湿った布の感触を堪能しながら。
「あっ‥‥ち、痴漢みたいな‥‥あんっ‥‥言わせないでよぉ、そんなこと‥‥あぁ‥‥」
「ああ、これは失礼。でも、さすがに痴漢じゃあ、全身を触りまくるようなことはできないでしょ?」
冗談めかして言ってから股間への刺激を停めて手を離し、おれの手に被さっていた恵美の手を手首のあたりで捕まえる。
「え? ちょ、ちょっとぉ、まだ、何かするつもり?」
恵美が言うそばから、おれは立ち上がり、両腕をバンザイさせていく。
「もう‥‥もうマッサージはいいから‥‥あっ‥‥何するつもりなんですか‥‥」
恵美の抗議の声には、もう力がない。
恵美の両手首を頭の後ろで組ませ右手でまとめて掴む。
彼女は抵抗する素振りを見せるが、本気の力ではない。
ソファの真後ろに腰を降ろし、左手でカバンの中を探って、1mくらいの細目のロープを取り出す。
そして、そのロープの片端の方で恵美の両手首を結わえ合わせてしまう。
「い、いや‥‥やだ、何するんですか‥‥手まで縛るなんて」
「ふふふ、縛るんじゃありませんよ‥‥脚と同じです。マッサージのために固定させてもらってるんです」
ロープの残りは後ろに垂らす。
そして、恵美の左手側後ろのソファの脚に垂らした側の端近くを結わえ付ける。
やっぱりロープをピンとはるように調整して‥‥。
「やだ‥‥いやぁ‥‥こんなの‥‥」
恵美は涙声になり始めているが、不思議と恐怖の色はない。
「まあまあ、ほら‥‥首のあたり、あらためてやっていきましょう」
再びソファの後ろに立つ。
そして、後ろから手を首にやって指先で喉元をコチョコチョする。
「はぅ‥‥うっ‥‥あっ‥‥やんっ‥‥くすぐったい‥‥あぁ‥‥」
コチョコチョした動きを喉元から顎の下の間で往復させながら、ワザとらしく尋ねる。
「くすぐったいだけですか?」
恵美の目が睨むようにこっちに向けられるが、すぐに眉間に皺がよって、荒い息づかいの合間に甘い喘ぎ声が混じるばかりになる。
「ふふふ‥‥脚の方を固定させてもらったときに、変な気分っていっておられましたね。もしかすると、手も固定されて変な気分が増しちゃったんじゃないですか?」
「そ‥‥そんなこと‥‥あぁ‥‥ない‥‥です‥‥はぁはぁ‥‥」
息づかいで、語尾は消え消えになっている。
いったん手を首から離して、恵美のがら空きになった腋から腕を前側へ突き出して回していく。
そして、乳房のすぐ上の胸元に手を置き、5本の指先を立てながら小さな円を手に描かせていく。
「ふふふ‥‥ねえ、お客さん‥‥いや、恵美さんって呼ばせてもらいますね‥‥恵美さんは、独り寝が寂しい時って、どうしてるんですか?」
「あっ‥‥はぁはぁ‥‥何でそんなことを聞くんですか?」
「いえね。おれなんか、いい年をしてオナニーしちゃうことがあるんですよ。女性の場合はどうかなって思いまして」
「そんな‥‥そ、そんな失礼な‥‥」
いかにも気が強そうに答えるが、すぐに息を飲んで「!?」という反応に変わる。両手が胸元から左右の乳房に覆い被さるように、滑り降りていったからだ。
「い、いや、やめて下さい‥‥これじゃ、まるっきりレイプされてるみたいじゃないですか?」
「ええ? レイプですって? バストアップ・マッサージも兼ねた、ちょっとリラックス効果の高いマッサージなんですけど」
両手が左右それぞれのふくらみの頂上を小さく撫でていく‥‥Tシャツとキャミの布ごしに、ちょうど指の腹の所が乳首に軽く擦れるくらいの感じで。
「あっ‥‥うそ‥‥やぁん‥‥あっ‥‥い、いやぁ‥‥だめ‥‥ん‥‥んんんっ‥‥」
「だめですか? 気分よくなりません?」
「い、いや‥‥よ、良くなるわけなんて‥‥あんっ‥‥あるわけ‥‥はぁぁぁ‥‥」
息を大きく吐き出して、最後は言葉にならない。
「ふふふ‥‥じゃあね、これは少し刺激が強いかな?」
人差し指と中指の先を揃え、布ごしに乳首に軽く添えて手ごと左右にプルプルと震わすようにしていく。
「あっ‥‥あぁ‥‥だめえっ‥‥いや‥‥感じちゃう‥‥や、やめ‥‥はぁはぁ‥‥んっ‥‥」
「恵美さん、感じちゃうだなんて‥‥これ、マッサージなんですよ、どうしたんですか?」
恵美の理性が壊れかかっていくのを内心でほくそ笑みながら、執拗に乳首への刺激を続ける。
「だって‥‥やん、やぁ、あっ‥‥だってぇ‥‥」
彼女は快感を必死に抑えようというのか、首を左右に激しく振る。
「そんなに効きますか? 敏感なところを刺激して、胸の筋肉を引き締めるマッサージなんですけど」
布越しに乳首を両方とも親指と人差し指で軽く摘まみ、左右にクリクリとねじるように擦りたてていく。
「あっ、あ~‥‥む、胸‥‥よ、弱いの‥‥あっ、だめえ‥‥あっ‥‥あぁ~‥‥ああっ!‥‥んんっ!」
不意に恵美は縛られて不自由な脚を突っ張らせ、ソファのシートから腰を浮かせながらブルブルっと身体を震わせて‥‥そして、突然脱力してソファに身を沈めた。
おれは、指の動きを停めて、恵美の様子をうかがう。
「はぁはぁはぁ‥‥んっ‥‥はぁはぁはぁ‥‥」
恵美は目を閉じたまま、小さく身悶えしながら肩で息をしている。
閉じられた目からは、うっすらと涙がにじみ出ているようだ。
「ふふふ‥‥随分とお気に召してもらえた感じですね、胸のマッサージは」
おれは両方の乳房に手を覆い被せ、刺激があまり強くならないようにゆっくり揉みしだく。
「はぁはぁ‥‥あっ‥‥やんっ‥‥」
それでもいったばかりの身体では強い刺激のようで、恵美は体をよじろうとする。
「ねえ、さっき話していたAV‥‥『いたずらされちゃった私達』っていうやつ。今の恵美さんの格好に似たシーンがありましたね」
乳房を優しく揉みしだきながら、つぶやくように言ってみる。
「あっ、あっ‥‥やめて‥‥あふ‥‥その話は‥‥んん‥‥」
「あは、お気に召しませんか? でも、聞いてくださいよ。確か、患者の女性が産婦人科の診療台に縛りつけられて、触診だっていって医者に身体を弄ばれていくんですよ‥‥。脚をいやらしく広げられて、閉じたくても閉じられないって状態でね。見ようによっては、恵美さんの今の格好にそっくり‥‥」
恵美の身体のよじり方はゆっくりで小さく、おれの手を振り払うことはできない。
「ち、違う‥‥あぅ‥‥あたし、そんなつもりじゃ‥‥うんっ‥‥そんなつもりじゃ‥‥」
「はぁ? 何言ってるんです? 『そんなつもり』って、どういうつもりなんでしょう?」
おれは乳房を持ち替え、親指をふくらみの外側に、他の指は内側に添える‥‥そして、少し強めにそれぞれのふくらみの中心に向けて搾るような揉み方をしていく。
「やん‥‥ほ、ほんとにやめて‥‥あっ‥‥ほんとに弱いの‥‥あっあっ‥‥だめ、だめ‥‥」
恵美の乳房はそれほど大きくない。 感触も弾力があるというよりもコリコリという感じで、まるでいたいけな少女のそれを弄んでいるかの錯覚さえする。
それのせいもあるのか、もっといじめたいという欲求に火が灯る。
「ふふふ‥‥ほんとに敏感なんですね。マッサージだから感じないように、やんわりとほぐしているのに。胸の小さい女性は敏感だっていうけど、恵美さんもそうなんですね」
乳房を持つ手を入れ替えながら彼女の正面で膝立ちの態勢に戻って、ギュッというくらいに強めに乳房を握り込む。
「んぐっ!!」
恵美が息を詰まらせるような声を立てる。
そこから、もう1度、プニュプニュっというくらいの弱い揉み方に変えていく。
「ふふふ、すみません。ちょっと強くし過ぎましたね」
「はぁ‥‥はぁ‥‥ああ‥‥はぁ‥‥」
恵美は顔をのけぞらせて息だけついている。
左手の手のひらだけ、軽く恵美の右の乳房の頂上にあてて、手のひらで固くなった乳首を転がすように小さく動かしていく。
そして、右手でゆっくりとTシャツをたくし上げていく。
「あんっ‥‥だめぇ‥‥あぁ‥‥ゆ、ゆるして‥‥んっ‥‥はぁ‥‥あぁ‥‥」
「ふふふ‥‥そういえば、さっきの質問に答えてもらってなかったな。さっき言ってた『そんなつもり』って、どういう意味です?」
左右の手を入れ替え、乳首を刺激しながら、Tシャツをすっかり乳房の上側まで捲り上げてしまう。
「そ、そんな‥‥‥‥‥‥い、言えない‥‥」
恵美は顔を真っ赤にしてうつむく。
キャミソールは身体にフィットしているところへ汗を吸ったせいか、布がピッタリ肌に張りついて尖った乳首が浮かび上がっている。
「ねえ‥‥アダルトビデオのストーリーを話している途中で、どうして『そんなつもりじゃない』なんておっしゃったんですか?」
質問を畳みかけながら、左右の乳首をそれぞれの手の人差し指と中指の第一関節あたりに挟み込む。
そうしておいて、手を左右に細かく震わせていく。
「あんっ‥‥そ、それは‥‥やんっ、あっあっあっ‥‥だめ‥‥あっ‥‥」
さっきのように簡単にいかせたくないので、恵美の声が昂ぶるのに合わせて手を震わせるのを停める。
「ねえ、教えてくださいよ」
乳首を挟みつける位置を2本の指の根元あたりに‥‥そのまま手全体を乳房に覆い被せて、うつむいた恵美に見せつけるように、ゆっくりと揉みしだく。
「やんっ‥‥あっ‥‥やめて‥‥お願い‥‥許して‥‥あんっ‥‥」
「やだな、許すも許さないもないでしょ。ただ、マッサージしてるだけなんですから」
「そ、そんな‥‥あっ‥‥だめ‥‥あんっ‥‥だめぇ‥‥」
おれの手の動きは、乳房を揉みこんだところで停まる。
性感を高めたところでマッサージが停まるので、焦らされるのがたまらないのか、恵美は半分泣いたような表情で顔を上げる。
「あっ‥‥はぁはぁ‥‥あぁ‥‥」
「で‥‥まさか、観たことがあるとか?」
ワザと視線を合わせながら、さらに問いを重ねる。
「ち、違います‥‥そんなこと‥‥」
恵美は、ブルブルっと首を左右に振る。
「ふーん‥‥ふふふ‥‥もしかしたら、毎晩ビデオを見ながら、自分で自分を慰めていたとか?」
膝立ちの位置を恵美の左手側に移しながら、左手を胸から離して下腹部に添える。
そして、ジョギングパンツごしに指の腹の所を股間に撫でつけていく。
「あっ‥‥あぁ‥‥やぁん‥‥はぁはぁはぁ‥‥んっ‥‥あっ」
「そうなんでしょう? エッチなビデオ観て、それをオカズにしてオナニーしてるんですね? 今は、さっき言ったシーンと現実を重ね合わせてるんでしょう?」
恵美がビデオを見るのは、即物的でイマジネーションに乏しいからじゃない。イマジネーションが豊かで、画面で展開しているシチュエーションに自分自身を投影することができるからだ。
そして、自分を投影させてきたシチュエーションが本当になりつつあることを、おれは言葉で自覚させてやった。
「そ、そんな、そんなの、あっ‥‥だめ、やんっ‥‥そこ‥‥あっ‥‥あぁ‥‥」
恵美はおれの言葉でいっそう興奮したのか、ショーツばかりかジョギングパンツまで湿り気を帯びるほど濡らしてしまっている。
そこを真ん中の指3本の先が、スーっと下から上になぞり上げる‥‥何度も何度も‥‥。
そして、股間への刺激と右手での乳房と乳首への刺激を、交互に繰り返して行く。
「あっ‥‥あぁっ‥‥んっはぁはぁはぁ‥‥あっあっあんっ‥‥また‥‥いやっ、また‥‥あぁ、あっ!!‥‥あぁ‥‥はぁはぁはぁはぁ」
彼女の身体がのけ反って硬直し‥‥そして、再びソファの中に崩れ込むになる‥‥‥‥。
おれは恵美の様子を見ながら、彼女の左膝のあたりに結わえ付けているリボン状のヒモの結び目を解いた。左脚は自由になったが、彼女は脱力状態で動きもしない。その脚だけジョギングパンツとショーツ、両方を抜き取りにかかる。
恵美は放心状態のまま、その様子を眺めている。
左脚からジョギングパンツとショーツを引き抜いて、恵美のお尻の位置をさらに前にずらす。お尻がシートのところに引っかかってるくらいの位置で、まるでアソコを突き出させるように‥‥そして、脚を肩幅よりも大きく広げさせる。
「さあ、マッサージしたところがどうなってるか、よーく見せてもらおうかな」
「いやぁ‥‥お願いだから、もうやめて。本当に許して」
蚊の鳴くような声で恵美が懇願する。
おれは、もう一度、左脚をさっきと同じ状態に結わえ直し、正面に座る。
そして、左腿の内側にキスし、舌を這わせながら股間に顔を近づけていく。
「あぁ‥‥あたし‥‥あたし、これ以上はホントに‥‥」
恵美のイヤらしいジュースが溢れるクレパスを目の前に、おれの顔は停まる。
「ふふふ‥‥『これ以上は』、いったい何だって言うんです? こんな恰好じゃあ、ますますレイプされているような気分になっちゃう?」
恵美の敏感になったそこに、おれの息が吹きかかる。上目使いに恵美の顔を眺めながら、蛇のように唇の間から舌をチロチロさせて見せる。
「あっ‥‥あっ‥‥い、いや‥‥いやぁ」
「またエッチなこと、考えてるんですか? ふふふ‥‥やることは同じかもしれませんけどね。ほら、このままだとソファや床が汚れちゃいますよ‥‥だからね、んっ」
おれは舌先を突き出して固くし、お尻近くまで垂れてきている恵美のジュースの滴の一つに押し当てる。
「ひっ‥‥あぁぁ‥‥あっ‥‥だめっ、だめっ‥‥あんっ‥‥」
舌先が滴をつたって這い登り、そのままヌルーっと恵美のクレパスの上を微妙なタッチで上下に走る。
恵美は言葉とは裏腹に腰を浮かせ、ますますジュースを溢れさせていく。
むせ返りそうな女の臭気‥‥。
彼女の腰のあたりを両手で左右からしっかり捕まえ、クリを舌先で突つき、掃き、ねっとりと舐りまわす。彼女は身体を大きく捻じろうとするけど、おれの両手がそれを許さない。
「あぁっ‥‥いやっ!‥‥そこ、そんなにしないで!‥‥あっあっ‥‥んっ‥‥あっあーー!」
ピチャピチャと音を立ててクリとクレパスを舐めまわすと、恵美は早くも3度目の絶頂を迎えた。
おれは恵美の絶頂を感じとって、顔をいったん股間から離す。
腰を捕まえていた手も離し、手早くズボンとパンツを引き降ろしてペニスにイボ付きのコンドームを被せる。
「あーあ、ますますイヤらしい汁が溢れちゃいましたね。舐め取ってあげようと思ったけど、こりゃ追いつかないや。仕方ないですから、最後の仕上げにしましょうか」
「‥‥ぁ‥‥もう‥‥これ以上されたら、気持ちいいのが停まらなくなっちゃうよぉ‥‥」
恵美は、はっきりと快感であることを認めた。
「ふふふ、本当にいやらしい人なんですね。マッサージでこんなに感じるなんて」
膝立ちに態勢を戻し、ペニスの竿の部分を恵美のクレパスに押し当て、焦らしながら擦りたてるように腰を小さく動かしていく。
「これが欲しかったんでしょう? 正直に言えばよかったのに」
「はぅ‥‥んっ‥‥イジワル言わないで‥‥それに‥‥イジワルしないで」
ペニスの先を恵美の入り口に押し当てては離す動きを繰り返す。
「正直に‥‥どうして欲しいか言ってください」
「あぁ‥‥滅茶苦茶にしてぇ‥‥ちょうだい‥‥欲しいの‥‥あなたのオチンチン‥‥あたしの中に‥‥」
恵美の表情はなまめかしく、色っぽい目がじっとおれの目を見つめ返す。
おれは、ペニスをゆっくりと恵美の中へ押し入らせていく。
「あっ‥‥あぁっ! 来るぅ‥‥固いのが入ってくる‥‥あぁ‥‥やだ‥‥イボイボが‥‥」
「滅茶苦茶にして」か。
その言葉は、20代の前半から続く、この稼業に足を踏み込む理由になった体験を思い起こさせる。
おれをこの稼業に引き込んだ女性‥‥森田涼子との体験を。