未歩 愛しき幼馴染み2

女性もえっちな妄想をしてもいいんです。
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未歩 愛しき幼馴染み2
2021年07月05日 20時23分
DUGA

大学生活ではいろいろなことがあった。もちろん、未歩との思い出も。だが、それでも最後の一歩を縮める勇気はなかった。女性としてどんどん磨かれてゆき、幼馴染みという事実に現実味が薄れてくるほど美人になっても、彼女はいつものように笑顔で僕に接してくれる。何度思い返したことだろう。結局、そのままズルズルと4年間の大学生活を終えてしまった。

未歩は在学中にファッション雑誌のモデルを経験した。彼女の載った号が何冊か、僕の部屋の本棚にある。
『綺麗に撮れてるな』
『でしょ?でしょ?さすがプロは違うよねー』
初めて掲載された号は彼女が持ってきてくれた。彼女にしては珍しく興奮して子供のようにはしゃいでいた。僕も素直に嬉しかったが、同時に幼馴染みが世間に露出していくことに不安を感じた。そして僕の不安は的中した。

大学のミスコンへの出場は頑なに辞退したものの、雑誌のモデルを何度か経験するにつれて、どんどん知名度が高まってしまい、高校生時代や大学入学当初とは比較にならないくらい、いろいろな大人が彼女に触手を伸ばし始めた。ネット上でも、ローカルネットの盛り上がりがその他数多くのネットワークに波及していた。
『でもね、もう慣れっこになったよ』
未歩は僕にそう言った。僕の不安を掻き消すように微笑んで見せた。いろいろな苦難を乗り越えて、彼女は精神的にも大きく成長し、自信を深めたようだった。以前のように愚痴ることもなく、あっけらかんとしていた。
『すごいな、未歩は』
僕はそんな彼女を褒めた。彼女は小さく首を振った。
『そんなことないよ。いちいち気にしてたら疲れるだけだし』
その日もいつものようにベッドに並んで腰を掛けていた。
『まあ、あいつらは未歩の顔とかスタイルしか見てないしね。幼馴染みとしては、むしろ未歩の中身をきちんと見てほしいよ』
こういうことを言うと、いつもならクスクス笑ってくれるのだが、その時は違った。
『やっぱ、ヒデ君だけだよね』
『何が?』
『・・・別に』
可愛らしく唇を尖らせて、甘えるように僕の肩にもたれ掛かってきた。
『疲れてるね。大丈夫?』
彼女の返事はなかった。1分、2分、沈黙。そのまま寝てしまったのかなと思った時、急に彼女が口を開いた。

『ヒデ君は未歩の味方でしょ?』

静かな部屋でゆっくりと2人の時間が遡る。遠い昔から2人の間で大切に守られてきた『彼女の口癖』。物心ついた頃からずっと。

『ヒデ君は未歩の味方でしょ?』

そんな時の彼女は僕の隣で泣いていることが多かった。目にいっぱい涙を溜めて僕を見つめていた。孤独な彼女の叫び。そして、そんな彼女に僕はいつも決まった返事をしていた。だから、その時も何も考えることなく自然にその言葉が口をついた。

『決まってるだろ。未歩は僕が守るよ』

そう言ってから、顔から火が出るくらい恥ずかしくなった。彼女を女性として意識するまでは当たり前のように出てきた言葉なのだが、その時は穴があれば隠れたい気分だった。
『・・・ありがと』
僕の気持ちを知ってか知らずか、彼女は満足そうに微笑んだ。涙の粒がスッと頬を伝うのが見えた。

僕達はそれぞれの大学を無事に卒業し、社会人となった。僕は希望通り、外資系のIT企業へ入社し、未歩は俗に言う、女子アナとなった。社会人生活が始まって、2人の関係は次第に疎遠になっていった。お互いハードな業界なので、都合を合わせることが難しくなってしまったのだ。こうなることはある程度予測していたが、おそらく彼女の忙しさは僕の想像以上だったのだろう。電話もメールも頻度が落ちていった。

未歩は社会人2年目で、朝の人気番組に大抜擢された。前任の看板女子アナがスキャンダルで番組を降ろされ、白羽の矢が彼女に向けられたのだ。前任の看板アナに勝るとも劣らないルックス、初々しいがプロ意識を感じさせる誠実な姿勢、見るものを癒す笑顔、そして『今日も1日頑張ってくださいね!』という最後の決めセリフ。後任人事に揉めに揉めたが、彼女の抜擢は功を奏し、一気に彼女の存在が全国区に認知された。山口未歩の人気は鰻登りで、前任の看板アナの人気を抜くのも時間の問題と言われている。

「・・・未歩」
毎日のテレビ番組、そして雑誌の特集、グラビア、エッセイ等、彼女を見かける機会は山のようにあるのに、彼女とはまるで異世界の住人のように接点がなくなってしまった。多忙を極める国民的アイドルの彼女と気軽に接することなどできない。スケジュールは緻密に管理されているだろうし、人気絶頂の今、異性との接触も厳しく監視されているだろう。幅広い業界の男達も彼女の籠絡に必死な筈だ。彼女の成長を嬉しく思う反面、自分の宝物を大人に取り上げられてしまったような悔しさがあった。

テレビ画面の中で彼女が僕に向かって微笑む。
『今日も1日頑張ってくださいね!』
「僕は頑張ってるよ、未歩」

こうなる前に、もっと早くに、自分の気持ちをきちんと伝えておけば良かった・・・

後悔が募る。何度も壁に頭を打ち付ける。

「いや、そうじゃない・・・そうじゃない!」

気持ちを鎮めて思い直す。

「気持ちは伝えたし、こうなることも分かっていたんだ」

スーツを羽織り、くわえた煙草に火を点ける。

そんなある日、いつものようにネットに繋いでいると、未歩のことを詳細に取り上げているサイトを見つけた。超人気女子アナウンサーの情報などネット上にいくらでも存在するが、僕の目を引いたのは、そのサイトが主に業界の裏情報を扱っているからだった。そこには、『超人気アナの淫らな日常』と題して、未歩が業界の有力者達の性的な慰み物になっていることが克明に記載されていた。内容なかなり具体的で、名前はイニシャルで伏せてあったが、長いネット歴の勘で、それらは内部の人間の暴露情報だと考えられた。
(未歩!)
僕は勢いよく立ち上がった。
(未歩!)
思わず拳を固める。だが、それ以上のアクションを起こすことはなかった。遠い世界に行ってしまった彼女に対して何もできやしない。どうしようもなかったのだ。

それ以来、僕の頭の中は未歩のことでいっぱいになってしまった。食事中も仕事中も入浴中も、彼女の服がビリビリに破られ、泣きながら許しを請う彼女と、彼女の身体を蹂躙する男達のイメージが脳裏に焼き付いた。それらのシーンを繰り返し妄想することで徐々に具体性を帯びてきてしまい、最後にはまるでその光景を現実に我が目で見たかのように錯覚した。

『いやぁぁ・・・お願い、もう、許して!』
『未歩ちゃん、大きなおっぱいしてるねー。ほらっ、こっちも』
『あっ!やっ!そこはダメぇぇ!!!』

男達の人数はどんどん増えてゆき、彼女の両手両足を押さえつけて、柔らかな胸を揉み、乳首に吸い付き、股間を舐め、太ももに頬ずりしている。泣き悶える彼女に興奮した男達は、1人ずつ順番に彼女の中へ入ってゆく。何度も何度も犯されて、彼女の意識は遠のいてゆき・・・

『未歩!』
僕の声に全裸の未歩が気づく。
『ヒデ君!お願い!助けて!』
『ヒッ、ヒッ、ガキはあっちへ行ってろ』
男達は力づくで僕をその場から離そうとする。僕はありったけの力を込めて、男達を殴りつけるが、彼らは何度倒してもゾンビのようにわき上がってくる。
『未歩!』
『いやぁぁ!!!だめぇぇ!!!』
未歩の悲鳴が頭いっぱいに広がる。

すっかり悪夢に取り憑かれてしまった。常に不安で常に怯える日々。生活のリズムを崩し、不眠状態が続き、会社を休みがちになった。心配した上司の指示で社内の産業医と面談をすると、『軽度の鬱病』と診断された。
『2週間ほど、休暇を取得してください』
『え、でも・・・』
『岩瀬さんの場合は少し休めば大丈夫です。ここで無理すると2週間どころじゃなくなりますよ』
身体的な問題ではなく、メンタルの問題。できるだけリフレッシュして、物事を深く考え込まないようにと言われた。鬱病は危険だと聞く。上司に事情を話し、素直に産業医の指示に従うことにした。

休暇中、気晴らしを兼ねて夢遊病者のように街を歩き回った。自宅に籠もっていると気持ちが落ち込んでしまうからだ。普段は仕事をしている時間帯。いつもと違った景色が新鮮で、重く沈んでいた心が少しずつ晴れていった。

十分に休養し、未歩の妄想に取り憑かれることもなくなった。数日後の会社復帰も問題ないと思われた。そんな鬱病休暇生活9日目のことである。駅の繁華街で昼の食事を終え、店を出ようとした僕の前を、サングラスを掛けた若い女性が足早に通り過ぎた。その姿を見て、脳天を打ち砕かれたような衝撃が全身に走った。
(未歩!?)
どんなに目立たない格好をしていても、僕にはすぐに分かった。もう1年近く音沙汰がない彼女。心臓が鷲づかみにされたように収縮し、すぐにドキン、ドキンと大きく激しく鳴り始めた。彼女はどんどん先へ進んでゆく。地味な服装と、シンプルなバッグ。だが、その程度で彼女の魅力を隠すことはできない。滲み出るような眩いオーラ。混み合った昼の繁華街で、彼女だけが特別に光り輝いていた。

迷うことはなかった。僕は彼女の後を追った。さり気なく、自然に。その気になればすぐに追いつけるくらいの距離を保った。だが、まだ心の準備が出来ていない。久しぶりに会って、何を言えば良いのだろう。『やあ、久しぶり。僕の家に遊びに来ない?』なんて今更言えるだろうか。これほど距離が離れてしまった彼女に対して。そもそも彼女が今、足早にどこへ向かっているのかも見当がつかない。

『ヒデ君!お願い!助けて!』

彼女の背中を追っているうちに悪夢が甦ってきた。耳を塞ぎたくなる衝動を抑えて、徐々に距離を縮める。未歩はどんどん歩いてゆき、駅前の喧噪から遠ざかっていく。それにしても、彼女のような国民的人気者がこんな昼間から堂々と街中を歩いていることが信じられない。彼女のタクシー嫌いは有名だが、あまりにも大胆不敵である。

すぐに閑静な住宅街へ入った。ここは都内有数の高級住宅街である。随所に監視カメラ、セキュリティシステムが設置されていて、治安が良いことでも有名だ。つまり、尾行をするには最悪の場所である。誰かに怪しまれる前に彼女に接触したい。
(よし行くぞ)
もはや猶予はない。僕と彼女の間に遮る物は何もない。いよいよ覚悟を固める。何を話すかなんて悩んでいる場合じゃない。この機会を逃したら、僕は一生後悔するだろう。
(どうにでもなれ!)
グッと強く踏み出す。まさにその時だった。彼女が急に立ち止まり、慣れた様子で周囲を見回したのだ。
(あっ!)
隠れる場所がある筈もない。こうして念願の再会は実に気まずい形で叶ってしまった。サングラス越しに彼女がこちらを見ている。重く白けた空気が一気に僕の身体を硬直させた。
「・・・ヒデ君?」
サングラスをしたまま、驚いた顔で未歩が僕を見つめている。辺りには誰もいない。観念するしかない。僕は力無く片手を上げた。幼馴染みの尾行が露呈。最悪だ。申し訳ない気持ちで彼女に歩み寄る。
「どうしたの?こんなところで!」
言葉とは裏腹に彼女の声は意外にも明るく弾んでいた。嬉しくて仕方がないと言うには大げさかもしれないが、とにかく彼女は満面の笑顔で僕を歓迎してくれたようだった。それでも僕は緊張でガチガチになっていた。
「・・・あ、いや、僕の家の近所だし」
咄嗟に出た苦しい言い訳。僕の自宅は先ほどの繁華街を挟んで反対側にある。ギリギリ徒歩圏内ではあるが、『近所』というには無理がある。
「ヘンなのー」
彼女は微笑んだ。サングラスの奥の優しい目が僕の脳裏に浮かぶ。
「ごめん、30分後に来て。901だから。すぐ行って」
そう言うと、彼女はすぐ先のマンションのエントランスへ消えた。

きっかり30分後、頭が真っ白なまま、僕はフラフラとマンションへ向かい、ガチガチに緊張したまま、エントランスに備え付けられたインターホンパネルで901を押した。目の前に小さなカメラがあったので、それに向かってぎこちなく笑って見せた。彼女の応答はなかったが、エントランスのロックが外れる音がした。
(こんな所に住んでいるのか・・・)
マンション内は高級感と清潔感に満ちていた。静かで冷たい雰囲気の中で、さりげなく花や絵が飾ってあり、エグゼクティブホテルのように洗練されていた。9階建てマンションの最上階角部屋。幼馴染みの直感で、この部屋は会社側が彼女に配慮して手配した住居の様な気がした。

ドアをノックすると、錠が外れる音がして、ドアがゆっくりと開いた。未歩が僕の手を取って中へ引き込んだ。勢いよく引っ張られたため、玄関で彼女に抱きつく格好になってしまった。懐かしい、あまりにも懐かしい柔肌の感触。
「あ、ごめん」
「あ、うん」
2人はお互いに恥ずかしそうに俯いた。

「いっぱい待たせてごめんね。誰が見てるか分からないし」
未歩はキャミソールにホットパンツという軽装だった。ホットパンツから剥き出しになっている美脚が眩い。形の良い胸、くびれた腰。何度も抱いた女性とは思えない完成度。
「悪気はなかったんだけど、ちょっと見かけたから」
「あ、いいよ。気にしないで。ちょっとびっくりしたけど」
「あの変装は効果あるの?バレバレな気がするけど」
「うーん。でも見破ったのはヒデ君だけだよー」
未歩は昔のままの未歩だった。僕は安心した。気持ちが和らいだ。

リビング中央のローテーブルと、少し大きめでフカフカの白いソファ。僕達は以前のように2人並んで腰を下ろした。
「朝の番組、いつも見てるよ」
そう言うと、心底嬉しそうな満面の笑みが返ってきた。仕事の時の笑みとは違う、幼馴染みだけに見せる自然な笑みだった。
「ありがとう。何か照れちゃうかも」
「すっかり別世界の人になっちゃったな」
「そんなことないよ」
未歩が長い脚を組む。ホッソリとしたツルツルの太ももが目に入る。股間が熱くなり、このまま彼女を押し倒したくなる。
「ヒデ君は、今、どうしてるの?」
「前言ってたIT企業で働いてるよ」
「あ、あの外資系の?凄いじゃん。ITとか全然だめなの。ヒデ君、頭いいもんね」
とろけるような笑顔。優しい視線。超人気アナであることを意識させない自然体。

話したいことがたくさんあるのになかなか言葉にならない。彼女もそんな感じだった。物心ついた頃から10年以上も仲良くやってきただけに、この1年間の溝が2人の間に大きな壁となって立ちはだかっていた。
「未歩・・・」
限界だった。彼女を抱きたい。彼女の肩に腕を伸ばす。
「あっ、そうだ!」
突然、彼女が立ち上がった。僕はこっそりと腕を戻した。
「どうした?」
「あのね、会社の人からお土産もらったの。コーヒー。ヒデ君、コーヒー大好きだったよね?」
肯くと、彼女は嬉しそうに微笑んだ。
「ちょっと待ってて。未歩特製のスペシャルコーヒーを煎れてあげる」
子供のようにはしゃいでキッチンへ向かう彼女の後ろ姿を心に焼き付けた。

「ん?」
待っている間、ぼんやりと部屋を眺めていると、目の前のローテーブルに置かれた1枚のDVDが目に止まった。ラベルはなく真っ白だった。
「あ、それね、昨日会社から郵送してきたの。ファンからだって」
立場上は会社の一社員にすぎない女子アナにも大勢の固定ファンがつく時代である。彼女には数え切れないくらいの熱狂的なファンがいるのだろう。
「見てもいい?」
「いいよ、別に」
パタパタと未歩が戻ってきて、DVDをプレーヤーに装填してくれた。
「はい、リモコン」
「未歩、こんなにゆっくりしてても大丈夫なの?」
彼女は優しく微笑んだ。
「大丈夫。最近ちょっとストレスだったから、ヒデ君と一緒で嬉しいの」
僕が何かを言おうとする前に、彼女はキッチンへ戻っていった。1人ソファーに残された僕は、リモコンを操作した。

真っ黒な画面に『未歩さんへ』という白い文字が浮かび上がった。この時点で嫌な予感がした。何の前触れもなく、薄暗い一室の風景が移った。

そして・・・そこで悪夢が再現されていた。

『お願い、もう・・・』
淫らな大股開脚の格好で椅子に縛り付けられた未歩の股間に中年の男がバイブを挿入しようとしている。
『これはね、特注のバイブなんだよ。未歩ちゃんのために作らせたんだ』
『そんなの、入らない。・・・あっ!だめっ!!!』
奇妙な形をした極太バイブがゆっくりと蜜壺へねじ込まれてゆく。未歩の体がビクッビクッと震える。胸にも得体の知れない道具が装着されていて、妖しげに蠢いている。
『あぁぁ!!!』
極太バイブがズッポリと中に埋め込まれた。
『お願い・・・抜いてください・・』
『だーめ。未歩ちゃん、もっと気持ちよくしてあげるからね』 
スイッチの音と共に、未歩は悲鳴を上げた。ブゥゥゥンというバイブの呻りが部屋中に反響しているようだった。以前、小さなローターでさえ嫌がっていた彼女を思い出す。
『だめっ!・・・あっ!いやぁぁぁ!!!』
どれだけ藻掻いても拘束は解けない。為す術もなく、未歩はその格好のまま無理やり昇天させられてしまった。
『へっ、へっ、未歩ちゃん、もうイッちゃったの?エッチだねー』
『酷い・・酷すぎます』
未歩の頬に幾筋もの涙が伝う・・・

そこでプツッと画面が消えて真っ黒になった。感覚が麻痺してしまっている。ボンヤリと隣を見ると、いつの間にかリビングに戻っていた未歩が険しい顔をしてリモコンを握りしめていた。その手は細かく震えていた。
「未歩・・・」

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