都内某所。
優奈が『隠れ家』へ遊びに来ていた。と言うよりは、私が呼びつけたと言った方が正しいかもしれない。出会った頃よりは幾分リラックスした様子で、私が用意したケーキを美味しそうに頬張っている。彼女は甘い物に目がないのだ。
「美味しいか?」
「はい!」
彼女は満面の笑みで応えた。
ソファーの柔らかなクッションで優奈の腰が落ちている分、彼女の両脚が幾分投げ出される格好となり、白く形の良い太ももが露わになっている。彼女には常にミニスカートを要求しているので、こういった楽しみがある。見えるか見えないかぐらいが、脚フェチの私にはたまらないご馳走なのだ。私は彼女の隣に腰を下ろし、太ももをさすってやる。プニプニと心地よい弾力性があり、思わず手に力が入ってしまう。優奈はケーキを頬張りながら、若干眉をしかめる。その表情がさらに私の興奮をそそる。
「優奈ちゃん、こんにちは!」
亜美がやってきた。おそらくずっとタイミングを図っていたのだろう。愛は私が優奈に優しくするとふて腐れるが、亜美は大丈夫なようだ。いつもの笑顔を浮かべている。
「あっ、亜美さん。お邪魔してます」
優奈の顔に緊張が走る。たとえ笑顔で挨拶されても、自分の存在が相手にとって快く思われていないことを自覚しているようだ。愛でなくてホッとしたといったところか。
「あー、ケーキ美味しそう!」
亜美はわざとらしく声を張り上げた。私への皮肉だろうか。この程度のケーキは毎日のように食べさせてやっているのに。
「亜美。優奈はお客さんだぞ」
「・・・はーい」
亜美は可愛らしく口を尖らせ、プィとそっぽを向いた。そして、おもむろに優奈の背後の回るといきなり後ろから彼女の胸を鷲掴みにした。
「あっ」
ピクンと腰が僅かに浮き、優奈はすぐにうつむいた。怖いのか、亜美の手を払いのけようともしない。
「優奈ちゃん、意外に大きいんだねー」
亜美の手は徐々に奥へ入り込んでいき、器用にブラジャーのホックを外すと、あっという間に乳首をつまんだ。
「あっ、やんっ」
優奈が助けを求めるように、私の方を見る。私はそれを無視して、亜美の背後に回った。僅かに乗り出すような体勢だったので、亜美のパンティは後ろから丸見えだった。しばらく鑑賞してから、そっと尻を撫で上げる。ピクンピクンと敏感に柔肌が反応する。
「あん!ご主人様のエッチ!」
彼女は少しも嫌がろうともせずに、小振りな尻をイヤらしく振り始めた。私はパンティを絞り上げ、前後に擦りつけてみた。こうするといろいろな箇所が同時に刺激されるのだ。案の定、亜美は水を得た魚のように思うままによがり出した。
「だめぇ、ご主人さまぁ。気持ちいいよー」
亜美はすでに優奈の上着を脱がしていて、私に下半身を責められながらも、さらに大きく身を乗り出して優奈の乳首をしゃぶっている。優奈は必死に耐える。しかし、亜美の責めのテクニックには耐えきれないだろう。
「あぁ。亜美さん、だめです。・・・お願い」
「そんなこと言って。こんなにビンビンに立ってるじゃん」
「あふぅ、うぅ、あん、やん」
私は右手で亜美のクリを激しく刺激しながら、同時に優奈にキスを求め、舌を絡めた。あまり積極的でない優奈を急かすように、どんどん舌を入れる。
「んっ、んふぅ」
優奈の目がトロンと力を失い、官能的な女性の目になってきた。私は彼女の目に見とれながらキスを続ける。綺麗でスケベな目だ。
亜美が隙を見て私のズボンを下ろそうとする。奴隷の分際で生意気だ。私は彼女を体ごと持ち上げ、ソファーへ投げつけた。
「んにゃー」
奇声を上げ、亜美はソファーに落ちた。上質のクッションは彼女を柔らかく受け止める。まったく油断も隙もあったものではない。
「ご主人さま、ひどい!」
「お前はそこで見てろ」
「うぅ」
私は亜美が見ている前で、優奈を犯し、2回イカせたところで、亜美を呼んだ。
「亜美、しゃぶらせてやる」
そう言うと、亜美はプイッとそっぽを向いた。
「・・・いいもん。どうせわたしなんて・・」
「じゃあ、優奈にしゃぶらせるぞ?いいのか?」
「駄目です!」
可愛い奴だ。私は亜美にしゃぶらせながら、優奈と再びキスを始めた。どうやら彼女とのキスにハマってしまったようだ。とろけるような甘いキスに私は思わず口を滑らせた。
「優奈、俺の奴隷にならないか?」
「あんっ!だめぇ~だめぇぇ!!!」
優奈の甘い喘ぎ声が響き渡る。私は亜美にしゃぶらせながら、優奈の股間に顔を埋めていた。舌で激しく刺激する。ねっとりと愛液が絡みつき、ビクンビクンと震える太ももに挟まれる。彼女がもがけばもがくほど、私は幸福の境地へ進むことが出来る。
「だめぇ!イっちゃう!!!・・・あっ、あん!!!」
大きく体を仰け反らせ、優奈が果てる。それでも私はスッポンのように股間から離れない。
「・・・お願い。うぅ・・・もう・・・」
いやいやと首を横に振るが、私は止めない。ジュルジュルと大きな音を立てて舐め続ける。
「あんっ、やん。・・・やん・・・」
優奈は肩で息をしながら、苦しそうに呼吸を整える。ここで私は股間責めを止め、再び彼女にキスを求める。すると、驚いたことに彼女は両手を私の首に絡めてきた。彼女から私にアプローチしてきたのはこれが初めてだ。
「抱いてください。もっと・いっぱい・・・」
愚痴る亜美を横目で宥めながら、私は優奈を寝室へ連れて行った。今しかない。絶対に彼女をモノにしてやる。寝室へ入ると、私は彼女をベッドへ押し倒した。そして思う存分抱いた。優奈は最高だった。久しく味わっていないほどの感動。何時間、体を求め合っただろう。さすがの私も疲れ果て、そのままベッドで寝入ってしまった。
私は寝返りした際に時計を落とした音で目覚めた。当然隣に優奈がいるものだと思っていたが、ベッドには誰もいなかった。私はとりあえず寝ぼけ眼で寝室を出た。
リビングには誰もいなかった。
「おい、誰かいないのか?」
返事がない。いつもなら、奴隷達が大喜びで駆け寄ってくるのに。
「おい」
私は待機室の部下へ連絡を取った。
「待機室です。どうかされましたか?」
部下の対応は普段通りだ。
「優奈はどうした?」
「そちらにいらっしゃるはずですが」
「亜美は?」
「先ほど外出しました」
「愛と由衣は?」
「本日は来ておりません」
そうか。そういうことか。私は奴隷用の寝室へ向かった。隣にいるはずの優奈がいないという事実、シンと静まりかえったリビング、いつもと変わらぬ部下の対応。そして、亜美の外出。彼女の仕業に違いない。足早に駆けつけ、ドアを押し開ける。
予想通りの光景がそこにはあった。目隠しをされ、皮のベルトで拘束された優奈。股間には2本のバイブが同時にうねっている。私が持っている中で、最強のバイブだ。あまりに強力なのでお仕置きをする時以外は使わない代物が、今、優奈の2つの穴をズッポリと埋めている。口には極太の黒バイブが無理矢理押し込まれており、両乳首にはローターがテープで固定されている。私との行為で何度も昇天して疲れ果てた体には残酷すぎるほどの責めだ。彼女はここで孤独に何度イッてしまったのだろう。
私は急いで、目隠しを取った。優奈は泣いていた。私の姿を認めると、体を動かそうとしたが、固い拘束は彼女の自由を完全に奪っており、逆にバイブの締め付けが強くなってしまったようだった。顔をしかめ、必死に堪えている。彼女は見る者を釘付けにするだけの淫靡な空間を創り上げていた。私は彼女を助けるのも忘れ、ひたすら彼女の表情に見とれた。
「いやっ、イク!!!」
優奈の叫びにはっと我に返ったが、すでに遅く、優奈は私の前でイッてしまった。私は申し訳なく思いながら、彼女の拘束とバイブ・ローターを外した。
「・・・大丈夫か?」
優奈は私に抱きついてきた。
「うぅ」
私は彼女の髪を優しく撫で、しっかりと抱きしめることしか出来なかった。
「もう大丈夫だからな」
「・・・うぅ」
華奢な体が余計に彼女を儚く見せる。白い太ももには愛液の川が何本も伝い、乳首は真っ赤に腫れていた。私は部屋にあった備え付けのタオルを湯に浸し、彼女の体を拭いてやった。
「随分、ひどくやられたな」
「・・・はい」
まだ体が痙攣している。私は時間をかけて彼女の興奮を冷ましていった。頭からつま先まで丁寧に拭いていくうちに優奈も落ち着きを取り戻していったようだった。
「大丈夫か?」
「はい。いっぱいイッちゃいましたけど・・・」
努めて笑顔を装う彼女が痛々しかったが、私は無理矢理笑顔を作った。
その晩、亜美は帰ってこなかった。私は優奈をベッドへ誘い、優しく癒した。彼女はすぐに夢の世界へ旅立った。
——
翌日。
「亜美は?」
今日になってこの言葉を何度口にしただろう。しかし、皆、首を振るばかりで、一向に彼女の行方がしれない。
優奈は私の寝室で休んでいる。本人は帰宅する意志を見せたが、体力的にも精神的にも疲れ切った様子だったので、無理矢理休ませている。しかし、これは表向きの理由だ。私が彼女を『隠れ家』に引き留める、もう1つの大きな理由。それは亜美と仲直りして欲しいのだ。今回は一方的に亜美が悪いが、お互いもう少し歩み寄ればきっと良い関係が作れるような気がする。そして最終的には優奈に奴隷になってもらう。彼女が私の奴隷になれば毎日の楽しみが格段に増す。
携帯が鳴った。由衣からだった。彼女にも亜美の件は伝えてある。もしかしたら・・・
「俺だ」
「由衣です。亜美ちゃん、いましたよ!」
いつも冷静な由衣の声が弾んでいる。私はわずかに腰を浮かせた。
「どこだ?」
「今、私の隣にいます」
「出せ」
わずかな間。
「亜美ちゃん、泣いてるんです」
「いいから出せ」
「・・・ごめんなさい」
いつも満面の笑みを浮かべて天真爛漫に振る舞う彼女が今、鼻を啜り涙声で私に謝罪をしている。電話越しの彼女の姿を想像しただけで、私は力が抜けてしまった。
「心配してるぞ」
「・・・はい」
「由衣と一緒に来い」
「・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい」
亜美は何度も繰り返した。涙が止まらないようだ。
「もう怒っていないから心配するな」
「・・・はい」
「優奈も心配してるぞ」
「・・・優奈ちゃん、ごめんね」
「俺に謝っても駄目だろ?きちんと本人に謝れ」
亜美は昨夜一晩中街をうろつき、マンガ喫茶で昼まで寝込んだ後、店を出たところで由衣に出くわしたということだった。
「亜美ちゃん、私の顔見るなり、急に泣き出しちゃって」
そう言って微笑む由衣の隣で、目を真っ赤に腫らした亜美が小さくなって立っている。
「亜美、こっちに来い」
コクンと肯き、亜美が私の隣に座る。力無くうつむき、華奢な体を細かく震わせている。私は安心させるように優しく頬をさすってやった。
「2度とあんなことするなよ」
「・・・はい」
すっかりしょげ返っている彼女が徐々に不憫に思えてきた。
「まあ、確かに優奈が贔屓にされるのが面白くないという気持ちは分かるが、できれば仲良くしてくれ」
「・・・ごめんなさい」
「謝ってばかりでお前らしくもないな」
私はそう言って、亜美の股間に手を入れ、撫でてやった。
「あん。こんな時に・・・」
「優奈と仲直りするか?」
「はい」
その時、優奈がタイミング良く寝室から出てきた。
「あっ」
彼女は亜美の姿を見るなり、一瞬顔をしかめたが、唇を噛みしめてそこに立ち止まった。ここで彼女が寝室に戻ったら何も始まらないのだ。亜美と優奈の視線が絡み合う。優奈は今にも泣きそうだった。私は何もせずに見守ることにした。
「優奈ちゃん、ごめんね」
亜美はそう言うと、優奈の方に歩み寄り、そのまま抱きついた。優奈はやや戸惑いの色を見せたが、すぐに両手を亜美の背に回した。
「大丈夫です」
「・・・ごめんね。あんなひどいことして」
「そうですね。あんなことされたの、初めてです」
優奈の顔が緩む。亜美はそれを見て安心したようだ。
「・・・気持ちよかった?」
「はい。何度もイッちゃいました」
「優奈ちゃん・・・」
亜美はいきなり優奈にキスをした。優奈は目を閉じてそれを受け入れた。
「由衣、あの2人なんだかヤバくないか?」
「そうですね」
優奈と亜美は抱き合ったまま、何度もキスを交わし、うっとりとした目でお互いを見つめ合っている。実に絵になる2人だったが、私は気が気でない。すると、そんな私の気持ちを察したように由衣が私の胸に顔を埋めてきた。
「ご主人様。今日は由衣に独り占めさせて頂けませんか?会社の時よりももっといっぱいエッチなことしたいです」
彼女の手が私の股間を撫でる。彼女はこの『隠れ家』では控えめだが、実は亜美や優奈に負けず劣らずの『大人の絶品』なのだ。
「よし、手加減しないぞ」
由衣の体をたっぷりと味わった後、私は優奈を駅まで送っていった。さすがに「奴隷になってくれ」とは言えなかった。
「また、遊びに行ってもいいですか?」
思わぬ言葉が優奈の口から出てきた。私は肩を竦めただけだった。
優奈はいつか私の奴隷になる日が来るだろう。きっとそんなに遠い将来ではないはずだ。
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