紀子 輪姦サークル1

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紀子 輪姦サークル1
2021年06月29日 23時05分
WDC
DUGA

都内某所

水谷紀子は今春、大学へ進学した。高校時代は遊び呆けていたが、最後の受験勉強だけは身を入れて頑張った。高校時代の快楽を共にした友達はほとんどが進学せず、職にも就かず、フリーターとなった。

紀子は受験に合格すると、両親よりも先に『彼』に報告しに行った。自分から『彼』に会いに行こうとするなんて、『彼』と出会った当時では考えられなかった。
(なんか・・不思議・・・)
そもそも『彼』との出会いは『あり得ない』シチュエーションだった。高校時代に学校帰りに友達とフラフラしていたら、いきなり『拉致』されたのだ。そして『隠れ家』へ連れていかれ、『彼』に散々陵辱された。その日以来、何度か『彼』に呼び出されては陵辱された。
(でも・・・)
『痴漢ができる本屋さん』プロジェクトに参加してから、『彼』に親近感を抱くようになった。大勢の美女を意のままに操り、手駒としてしまうカリスマ性。成功のために努力を惜しまない勤勉さと、困難な状況に陥っても余裕たっぷりに乗り越える有能さ。そして女性達への細かな心遣い。紀子にとって、『男』とは胸の谷間を覗き見ようとしたり、パンチラを狙ったりする生き物で、『彼』のような『男』を見たのは初めてだった。

『痴漢ができる本屋さん』プロジェクトで得たものは大きかった。まず、自分より年上の美女ばかりだったので、『上には上がいる』ということを知った。紀子は学校で異性にモテまくったし、雑誌や美容室からのモデルの誘いがひっきりなしに入ってくるほどの美少女だったが、由衣、亜美、優奈、愛らを見て、自分の世界の狭さを痛感した。さらに、衣緒菜という女性。彼女と親しく話す機会はなかったが、彼女が他のアルバイトの女性を犯したという話を聞いたとき、説明のつかない興奮と畏敬を覚えた。残念なことに、『彼女と親しくなりたい』と思った時には、彼女はプロジェクトから去っていた。プロジェクトが解散した後、紀子は高校の友達との時間がとても退屈に感じるようになった。あまりに『格』が違った。

都内某所にある『彼』の家は駅から歩いて十分程度の閑静な住宅街にある。地下への階段を下りてゆくと、警備をしている男性が立ちはだかった。
「水谷紀子さんですね?」
ここには何度か来たことがある。この人達はとても頭が良く、礼儀正しい。素人目から見ても、相当鍛えられていることが分かる。『彼』が全幅の信頼を置く部下達だ。紀子は問いに素直に肯いた。
「ようこそ。どうぞ、お通りください」
一礼をして入り口のドアを開けてくれる。こんな人達がかつて自分を『拉致』したとはとても考えられない。

「良くやったな。おめでとう」
『彼』は紀子の肩をポンポンと叩いて喜んでくれた。嬉しかった。両親に認められるよりも『彼』に認めてもらいたいと考えるようになってから、彼女の猛勉強がスタートしたのだった。どこの大学に合格したのか聞かないところが『彼』らしい。きっと『彼』にとってそんなことはどうでもいいのだろう。
「紀子ちゃん!おめでと!」
背後からギュッと抱きしめられて、紀子はバランスを崩す。亜美だ。彼女の笑顔を見ていると、こっちまで気分が明るくなる。ある一件以来、彼女は『天敵』になってしまったが、嫌いではない。彼女の手が紀子の巨乳をユサユサと撫でている。
「亜美さん、ありがとうございます。あの・・」
スカートが少しずつ捲られそうになり、身の危険を感じて亜美から離れる。
「もー、紀子ちゃんったら!」
「亜美!こっちへ来い!」
調子づく彼女を『彼』が呼び寄せる。彼女を制御出来るのは『彼』しかいない。

「これ、食べて。美味しいよ」
豪華なソファーに腰を下ろした紀子の目の前にカステラが出てきた。由衣だ。紀子には絶対に敵わないと思う人間が何人かいる。『彼』や『由衣』はその種の人間で、間違いなく次元が違っていた。
(私があの歳になっても、絶対に彼女のようにはなれない)
それほど、由衣は完璧な女性だった。こんな女性がこんな所で性奴隷として生活しているのは不思議な気がしたが、『彼』の相手だと考えると納得できる。由衣は不良女子高生だった紀子に対しても常に優しく接してくれた。
「ありがとうございます」
「紀子はいい女になりそうだ。今の瑞々しさもいいけどな」
『彼』の声は優しかった。
「だがな、大学で遊び呆けるなよ。単位をきちんと取得して、アルバイトをしろ。留年は論外だ」
両親が同じ言葉を言っても紀子は反発するだけだろう。『彼』が言うから、紀子の体に染み渡る。
「うん。頑張る」

時計を見ると、夜の十時だった。
「そろそろ、帰ります」
紀子が立ち上がると、『彼』も立ち上がった。
「お前、まだ両親と一緒に暮らしているのか?」
「うん」
「一人暮らしを経験しておいた方がいいぞ」
「・・・でも、うち、貧乏だし」
恥ずかしかった。紀子はモテるし、高校時代は仲間内のカリスマ的存在で、見た目も派手に装っていたが、実はギリギリの生活を強いられていたのだ。
(私が悪いんじゃないのに・・・)
思わず唇を噛みしめる彼女の肩に『彼』の手がそっと置かれる。
「ご両親に連絡を入れろ。今夜は友達の家に泊まるとな」

紀子と両親のコミュニケーションは全く存在しなかった。紀子の成長ぶりをひたすら恐れる両親は彼女の機嫌を伺うのみで、彼女に意見できるような人達ではなかった。
「泊まっても良いけど、どうしてですか?」
『彼』の手が紀子の胸を鷲掴みにする。
「あっ・・」
「久しぶりにお前の巨乳を味わいたくなったんだよ」

「あん!あっ・・・くぅ・・!!!」
均整の取れた色白の柔肉に六本の手が迫る。亜美も由衣も『彼』の指示に従って、紀子を快感の渦へ誘い込む。どの手も実に甘美な動きを繰り返し、紀子はたまらず昇天を繰り返す。『彼』の手が自分の蜜壺を掻き回していると想像しただけで、紀子の体はより敏感に、より淫靡な輝きを増す。
「もうっ!もうっ!・・・っ!!!・・・イクぅ!!!!」
「ほら、舌出せ」
「んぅ・・んぅ」
「今夜はとことん気持ちよくさせてやる」
「あぁ!!!・・・だめぇぇ!!!」
その晩、紀子は実に九度昇天し、最後に『彼』の寝室に連れて行かれた。『彼』は紀子の柔らかな髪を撫でながら囁いた。
「紀子、私の奴隷にならないか?」
何度も聞いた台詞。『彼』を知るにつれ、『彼』に惹かれていく自分に逆らいながら、誘いをやんわりと断ってきた。しかし・・・
「・・・う・・ん・・・分かんない」
紀子は不思議な充実感の中、『彼』の指の感触を心地よく感じながら寝入った。

入学式を終えると、いろいろと忙しくなる。紀子は英文科で、配属されたクラスは男女半々だった。クラスと言っても中学や高校みたいにガチガチに縛られているわけではなく、『最初の一、二年の必修講義を共に受講する機会が多い人達』くらいなものだ。色白の巨乳でルックスもずば抜けている彼女は、当然の如く異性にモテモテだった。キャンパスを歩いていると、何かにつけていろいろな男性に声を掛けられる。この手の対応には慣れているが、学校内でナンパされているみたいで気持ち悪かった。

女友達も何人か出来た。美貴と優子だ。美貴も優子もそれなりにルックスに恵まれていて、笑顔を絶やさない気さくな女性だった。彼女達とはファッションやコスメなどの話題で意気投合し、大学の講義が終わると一緒に買い物に出掛けたりした。

大学に入学して、一ヶ月以上が経った。大学生活は思ったよりも退屈だった。高校生の時のような刺激がなかった。美貴と優子が夜のバイトをしていることを知ったのはそんな時だった。

紀子は『彼』に会いに行った。今日は由衣も亜美もいなかった。代わりにいたのは、超絶美少女姉妹だった。
「・・・衣緒菜さん」
衣緒菜が『彼』の性奴隷になったことを紀子が知る由もなかった。衣緒菜は紀子のことを覚えていたらしく、微笑みながら歩み寄ってきた。『彼』の隣で、優奈が義姉の挙動を不安そうに見つめている。
「久しぶりね、紀子ちゃん」
「あ、はい。・・こんばんは」
彼女も『絶対に敵わない』種類の人間だ。彼女と親しくなりたいと思っていた紀子だったが、いざ話し掛けられると彼女を直視出来なかった。独特のオーラを感じるのだ。
「んー、緊張してる?」
いきなり抱きつかれた。母が子を抱きしめるような優しい包容だった。紀子の胸が激しく鼓動している。戸惑いと喜び。
(衣緒菜さん・・・)
柔らかな唇と唇がそっと重ね合わさる。当然のように生暖かい舌が入り込んでくる。
(だめぇ・・・)
体に力が入らない。急に時間の流れが緩やかになり、二人だけの世界へ堕ちてゆく。
「んふぅ・・・」
舌が絡み、呼吸が苦しくなる。こんなに甘美なキスは『彼』以来だ。紀子は立っていられなくなり、床に膝を強打した衝撃で現実へ戻った。

「ふぅ・・」
思わず溜息が出た。見上げると、衣緒菜が優しい顔で紀子を見ていた。
「ふふ・・ごめんね。久しぶりだったから・・・」
そう言って、手を差し伸べてくれた。紀子は迷わず手を取った。
「衣緒菜」
『彼』の声。弾けるように彼女は振り向く。
「あまり紀子を苛めてやるなよ」
「そんな、苛めてなんて・・・ないよね?」
もう一度抱擁される。今まで異性にしか感じなかった感情が芽生えようとしている。紀子は頬を赤らめた。
「え、っと、はい・・大丈夫」
「紀子、こちらへ」
「・・・はい」
一瞬だけ、紀子は『彼』の指示に躊躇した。衣緒菜の抱擁があまりに心地よかったのだ。
『彼』の右手は優奈の腰に回っている。優奈は大人しく控えめな女性で、衣緒菜の義妹らしい。世界中を探しても、これほどの美形姉妹は見つからないだろう。衣緒菜は紀子の隣に腰を下ろし、テーブルを挟んで二対二で向き合う格好になった。
「大学生活はどうだ?」
「うん。・・・つまらないです」
「講義は?」
「つまらないけど、ちゃんと出席してます」
「友達は?」
紀子は言葉に詰まった。今日、『彼』に会いに来たのはこのことを話すつもりだったのだ。が、あまりに早く話題が提供されて、準備が不十分だった。
「えーと、二人」
「二人?」
「そう、二人とも女の子で、夜のバイトをしてます」
衣緒菜の手が紀子の太ももをさすってきた。若い弾力性のある柔肉に彼女の指先がわずかに食い込んでいる。
「あっ・・衣緒菜さん・・」
慌てて内股に閉じようとするが、手はどんどん奥へ滑り込み、パンティの上からゆっくりと刺激される。衣緒菜の細くて芸術的な指はピンポイントで紀子を秘部を探り当てる。
「あふぅ」
「あら・・・」
衣緒菜が妖しく目を細める。そう、さっきのディープキスで濡れていたのだ。同姓とのキスで濡れてしまった事実を知られて、顔から火が出るくらいに恥ずかしかった。衣緒菜の指が湿り気を感じて、喜びを得たようにクネクネと動いた。
「あっ!あっ!」
「紀子、夜のバイトとは?」
『彼』は自分の悶える様子を愉しんでいるに違いない。そう思うだけで、ますます興奮してしまう。
「あぁ・・はい・・キャバ・・・です」
股間の刺激で思うように声が出ない。同時に耳朶を舐められ、甘い息が吹きかけられる。
「あんっ・・そんな・・・」
「衣緒菜、紀子に手を出すなら、お前の可愛い妹を苛めるぞ」
『彼』の言葉に優奈の体がビクッと強ばる。紀子は柔らかなクッションの上に押し倒された。衣緒菜が紀子の上に跨る。
「素敵。ご主人様、優奈ちゃんをいっぱいイカせてあげてください」

紀子は夢見心地で衣緒菜の責めを受けた。思ったより緩やかで、激しい責めではなかった。視界の隅で、『彼』が優奈に覆い被さっているのが見える。優奈の可愛らしい喘ぎ声が衣緒菜の興奮を誘っているようだ。
「紀子ちゃんの胸、とても・・・」
Fカップの胸がはだけられ、ブルンブルンと震えている。たわわに実った豊かなふくらみ。異性の視線を釘付けにして、同姓の妬みを買う巨乳。
(衣緒菜さん・・・)
「ここ・・・舐めてもいい?」
「え、・・あっ!!あぅ・・・」
紀子の返事を待たずに衣緒菜の舌がチロチロと紀子の乳首を舐める。唾液を垂らし、あらゆる角度から舐め上げ、甘噛みされ、あっという間にビンビンに立ってしまった。
「あん、可愛い・・・こんなに立って・・」
恥ずかしい気持ちよりも、もっと舐めて欲しいという気持ちが勝った。紀子は衣緒菜の柔らかい髪に触れ、自ら腰を振り出した。

途中で『彼』と優奈がやってきて、紀子は三人掛かりで責められ、数え切れないくらいの昇天を繰り返した。陵辱されているという感じではないのだが、一人一人の刺激があまりに強烈で、最後は紀子は泣きながら悶えていた。体中の水分を吸い取られていくような恐怖と、その代わりに甘い蜜を満たされていくような快感。紀子は髪を振り乱し、巨乳を揺らして感じまくった。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
ようやく責めが終わると、優奈がキッチンへ立ち、コーヒーを煎れ始めた。優奈も衣緒菜も素裸で、パンティだけ穿いている。紀子も慌ててパンティだけ穿いた。トップレスだが、不思議なことに恥ずかしさを感じなかった。
「紀子ちゃん、可愛すぎ」
衣緒菜が微笑む。『痴漢のできる本屋さん』プロジェクトの時には見ることのなかった笑顔だ。あの時のような、人を寄せ付けない冷たさは微塵にも感じられなかった。

優奈がトレイでコーヒーカップを四つ持ってきた。
「優奈のコーヒーは美味しいぞ。私も最近知ったんだが」
そう言って、『彼』が紀子のカップを取ってくれた。
「ありがとうございます。いただきます」
コーヒーの味の違いなんて分からないが、素人でもそれが美味しいことは分かった。
「それで、紀子の友達はキャバクラで働いているんだったな」
「うん」
「勧められているのか?」
『彼』には隠し事はできない。紀子は素直に肯いた。
「はい。でも、キャバなんてやりたくないし・・・」
「そうだな。他にするべきことはたくさんあるはずだ。アルバイトなら、接客を経験できるものにしたほうがいい。社会勉強になる」
「キャバ嬢だって、接客業じゃないんですか?」
『彼』は首を横に振った。
「あの世界の接客スキルは実社会では通用しない」
「・・・そうなんですか」
「環境が特殊だし、第一、『接客する側』が有利すぎる。確かに女の子同士の競争は激しいだろうが、実に恵まれた接客環境だ。大半の客は酔っているか、夢見心地だし、困ったら黒服が助けてくれる。実社会の客は厳しいぞ」
紀子は肯いた。
「お前なら努力次第でトップクラスの人気嬢になれると思うけど、得るものは少ないぞ。失うものは果てしなく大きいがな」
「・・・はい」
「一番まずいのは、チヤホヤされて『自分にはそれだけの価値があるんだ』と勘違いしてしまいやすいことだ。破格の報酬を手に入れて、表の社会では聞けないような話を聞いて、普通では知り合えないような人間達と知り合って、どんどん『勘違い』してしまう」
ここで『彼』が煙草をくわえた。すぐに優奈が火を点ける。フーと美味しそうに煙を吐き出してから、『彼』は続けた。
「が、実際は彼女達が思っているほど、彼女達に価値はない。もちろん彼女達の言い分もあるだろうが、表社会の女性達の苦労は彼女達の比ではない。一番頑張るべき時期に道を逸れた人間に社会はとても冷たいぞ。」
『彼』の言葉は紀子の体に染み渡る。テレビ番組で高額報酬を自慢しているキャバ嬢や、マンションやブランド品を貢いでもらったと鼻高々に話すキャバ嬢を見ていると、同姓としてとても恥ずかしく思う時がある。
(『勘違い』か・・・)

その晩、紀子は『隠れ家』に泊まった。最近は自宅へ帰るのが億劫で仕方ない。
(ここに住みたい・・・)
退屈な講義。キャバ嬢の親友。キャンパス中で声を掛けてくる男達。
(ここに住みたい・・・)
いつしか、紀子の心は『隠れ家』に吸い寄せられていた。

「えー」
美貴と優子の声が重なる。予想通りの反応に紀子はウンザリした。
(やっぱ、この子達もつまらない)
『彼』の隠れ家へ頻繁に通うようになってから、紀子は自分の周囲の人がどんどん劣化していくように感じられた。気の合う親友二人だが、衣緒菜や由衣に比べると月とスッポンだ。
「ごめんね。うち、実家だからムリ」
「ふーん」
紀子の苦しい言い訳に二人の親友は口を尖らせた。明らかに不服そうで、もしかしたら裏でいろいろと打算があったのかもしれない。
「あーあ。紀子なら絶対モテモテになれるのになー」
「ごめんねー」
彼女達は数少ない女友達だ。機嫌を損ねたくない。何かあった時に男に貸しを作るようなことだけは避けたいのだ。男に貸しを作ると、必ず後悔することになる。
「いいよー、別に。強制とかじゃないし」
優子は肩を竦めた。美貴も機嫌を直したように笑顔になった。
「じゃあ、買い物行こっか」
「うん」
紀子は安堵の溜息を漏らした。

ある日、講義を終えると、いつものように美貴と優子がやってきた。
「ねえ、紀子」
「ん?」
「サークルとか入らないの?」
紀子はどのサークルにも所属せず、講義が終わるとすぐに『彼』に会いに行っていた。もちろん、本当のことを彼女達に話すわけにはいかない。『彼』の存在そのものが常識の範疇ではないのだ。咄嗟に無難な言い訳が思いつく。
「バイトしてるから」
「ふーん」
「でもさ、毎日じゃないでしょ?週に二日くらいなら良くない?」
「うーん」
最近は毎日のように『彼』に会いに行って、隠れ家に泊まり込んでいる。両親は何も言わない。むしろ、安堵の溜息をついているだろう。
(週に二日もサークルなんかに行きたくない・・)
紀子は返事を渋った。二人の親友は紀子の答えをじっと待っている。彼女達とは仲良くしたい。それに夜のバイトの誘いを断った後ろめたさもある。
「いいよ。でも、あんまり参加できないかも。何のサークル?」
美貴と優子は顔を見合わせた。一瞬、嫌な予感がした。
「読書サークルだよ」
「読書サークル?」
予想だにしなかったサークル名を言われて紀子は拍子抜けした。
(変なサークルじゃなければ・・・いいか)
「紀子って意外に読書家でしょ?」
「『意外に』って何よ」
紀子の突っ込みに優子が笑ってごまかす。急に気持ちが軽くなった。腹の探り合いよりも笑っていた方が楽しい。
「実はね、私達、そのサークルに入ってるの。でも、女の子、私達しかいなくて」
「眼鏡かけた男の人とかいっぱいいるの?」
「えー、それ、偏見だよー」
「うそうそ。で、そのサークルは本を読むだけなの?」
「うーん。まあ、適当。毎週、水曜と金曜に集まってるから」
その日は火曜日だったので、翌日、連れて行ってもらうことにした。

翌日、講義が終わると、読書サークルの部屋へ連れて行ってもらった。紀子は中学、高校とクラブ活動に参加していない。俗にいう『帰宅部』で、授業が終わると友人と街へ繰り出しては遊び呆けていた。当然、大学に入ってもサークルや部活に参加するつもりは毛頭なかった。
(サークルか。変なところだったら、すぐに辞めよっと)

読書サークルは本当に適当な感じだった。既に二人の男性が部屋にいて、雑誌を読んでいた。雑誌は分厚い風俗雑誌で、近くには灰皿が置いてあり、煙草の吸い殻でいっぱいだった。眼鏡を掛けた読書青年ではなく、髪を染めた今風のイケメン風情だった。
(何、こいつら?)
美貴と優子は親しげに彼らに挨拶をした。
「おっす!」
愛想よく答える彼らの視線が紀子を捉えた。その瞬間、下品な顔つきに変わる。大抵の男がそうであったように。
「えーと、誰?」
「この間話した紀子ちゃんだよー」
「ああ」
二人の男性は舐め回すように紀子の体の隅々を観察した。高校のセーラー服ほど挑発的ではないが、スカート丈は十分に短い。そして、服の上からでもはっきりと分かる巨乳。抜群のスタイルとアイドル顔負けのルックス。男達は色白の巨乳美少女の登場に嬉しさを隠しきれないようだった。パッと立ち上がると、彼らは紀子にペコンと頭を下げて、手を差し出してきた。街中のキャッチみたいな軽薄な仕草だった。
「こんちは!俺、シュンです」
「で、ナオトっす」
差し出された二本の手を無視して、紀子は頭を下げた。
「はじめまして。紀子です」

読書サークルは名ばかりのようだった。その後、彼らはくだらない雑談で盛り上がり、ひっきりなしに煙草を吹かしていた。いつの間にか、優子と美貴も吸っていた。煙草をくわえると彼女達はどう見てもキャバ嬢にしか見えなかった。
(まあ、実際キャバだし・・・)
紀子は彼らのノリと下品さと粗野さについていけず、大人しくしていた。
「紀子ちゃん!今週はヒマ?」
「ヒマじゃないです。バイトしてるから」
「えー、マジ?バイトなんかもったいないよー。俺らと遊ぼうよ!」
思わず美貴と優子を睨む。彼女達は紀子の視線を意図的に無視した。
「すみません。バイト、間に合わなくなっちゃうんで帰ります」
「え?おいっ!」
慌てる彼らを無視して、紀子はそそくさと部屋を出た。

「読書サークル?」
「うん」
今夜は勢揃いしていた。愛、亜美、由衣、優奈、衣緒菜。
(凄い・・)
全員が揃うと、とんでもなく華やかになる。同姓でも胸が高鳴ってしまうくらいだ。紀子は『彼』の奴隷ではなかったが、全員に歓迎されていた。特に愛に可愛がられていた。愛は変わった。以前のように、自らの聖域、つまり『彼』や『隠れ家』に近づく人間を毛嫌いする傾向は影を潜め、最近では衣緒菜と和解し、紀子を妹のように可愛がっている。
「それだけ、彼女も大人になったんだよ」
『彼』が嬉しそうにそう言ったのを覚えている。

その晩は紀子のサークルの話で盛り上がった。
「怪しいねー」
亜美がニコニコしながら率直な感想を述べた。紀子もつられて微笑んだ。
「そうなんです。あんな人達が読書サークルなんて」
「んー、紀子ちゃん、可愛い!」
いきなり衣緒菜が抱きついてきた。ソファーの上で押し倒され、唇を奪われる。
「んふぅ・・」
最近では彼女への想いが抑えきれないほどになっていた。レズではない。が、衣緒菜は特別のようで、彼女と交わると体が火照ってしまうのだ。。
「衣緒菜ちゃん!紀子ちゃんを苛めないで」
自分のお気に入りを奪われそうになった愛が衣緒菜に声を掛ける。
「あら、愛ちゃんの太ももを舐めさせてくれるんだったら・・・」
「ひっ!」
「うー、みんな楽しそう。・・ねえ・・優奈ちゃん、亜美と遊ぼ」
「え?亜美さん・・だめ・・あぁ・・」
「ふー」
最後の溜息は『彼』だろうか。衣緒菜と舌を絡めている内に何もかもがどうでも良くなった。ここにいると自分の抱えている問題がとても小さく感じてしまう。
(やっぱ、あんなサークル辞めちゃおう)
衣緒菜の指がゆっくりと入ってきた。そして、紀子の気持ちを見透かしたように衣緒菜が囁いた。
「辞めちゃえ。つまんないじゃん、バカな奴と遊んでも」

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シリーズ連載 : 私と性奴隷たちとの日々