都内某所
私はフラリと街へ出た。そして飽きもせず『絶品』を探す。季節は秋から冬へ。服装に厚みを増すのは好むところではないが、最近の若い女性は元気にミニスカを穿いている。
今、私の目の前を1人の『絶品』が横切った。黒のフレアミニ。色白の肌をこれほど際立たせるミニは少ない。歩を進める度に形の良い小尻がキュッキュッと揺れ、スカートの裾がヒラヒラと舞う。長い脚。彼女の後をつける。キャッチが次から次へと彼女に声を掛けるが、彼女は慣れた様子でどんどん突き進む。肩に提げた高級ブランド品のバッグ。黒のブーツ。どこかで追いつめて・・・
・・・やめた
気が乗らない。私は立ち止まる。ポケットから煙草を取り出し、火を点ける。『絶品』の姿は消え、私は周囲に目を配る。何もない。視界にはうんざりするほどのオブジェクトが溢れ、うんざりするほどの人がいて、女もいるが、私を刺激するモノが何もない。
「ふぅ」
とため息をついた瞬間、私は肩を叩かれた。振り向くと由衣がいた。
「奇遇ですね」
先ほどの女性ほどは短くないが、それなりに挑発的なミニスカートに黒のジャケット。黒のブーツ。知的な彼女には黒がよく似合う。ちなみにすべて私が買ってやったものだ。
「どうした?こんな所で」
「ご主人様こそ、どうされたのですか?」
優しい微笑み。私と彼女が作る空間の輪郭に沿うように人々が流れを作る。ここで彼女のスカートを捲り上げたら、この場のすべての男性の視線を釘付けに出来るだろうな。
「いい女を探していたんだよ」
一瞬彼女の表情が曇るが、すぐに表情を崩す。
「もうっ!ひどいです」
由衣か・・・そうだ!
「由衣、杏奈の店に行ったことあるか?」
「え?杏奈ちゃんの店?ないですけど」
『痴漢のできる本屋さん』プロジェクトの際に杏奈と由衣は親しくなった。どちらもお姉さん的立場だったし、同じ働く女性として共感を持ったのかもしれない。
「行きたいか?」
「ええ」
都内にある杏奈の店へ行く。地下の階段を下りると、数名の客とレジの杏奈が目に入った。
「あっ!」
すぐに杏奈の声。やや大きめだったので、客の何人かがレジの方を向く。杏奈は構わず私の方にやってきた。
「こんにちは!どうしたの?えっ!!由衣ちゃんも??」
驚きの顔がすぐに満面の笑みになる。嬉しくて仕方がないといった様子だ。由衣も嬉しそうに杏奈に微笑みかける。
「○○さん、どういう風の吹き回し?」
私は彼女のミニスカートを捲った。むっちりとした太もも。運良く振り向いた客の目が点になる。
「やん」
「その名前で呼ぶなと言っただろ?」
杏奈はペロッと舌を出す。
「ごめんなさい。ご主人様!」
由衣の登場で店内の客は居心地が悪そうだった。目の前の商品のパッケージに写っている女優を遥かに凌ぐ美女なのだ。杏奈も巨乳で相当の美人だが、由衣には敵わない。私は彼らに申し訳なくなって、ひとまず奥の事務室に通してもらうことにした。
「どうしたの?」
「ここは男の聖域なんだよ。由衣の存在はある種の営業妨害だ。彼らの買い物が終わるまで待ってるよ。そうしたら店内を貸し切りにしてくれ」
杏奈はコクンと肯いた。
「でもここは杏奈の聖域だから、由衣ちゃんとイチャついたりしたらダメだよ!」
「・・・杏奈ちゃん、そんなことしないよ」
「冗談だよー。思いっきり甘えちゃえ!後でお仲間に入れてもらうから!」
そう言って杏奈はレジに戻った。
「気持ちの良い子だ」
「そうですね」
私は由衣の顎に手を当て、軽く持ち上げる。抵抗はない。
「あっ・・・」
ムッチリと形の良い太ももを撫でる。
「ご主人様・・・だめです・・・」
「俺のことが嫌いになったか?」
「そんなこと・・・でも・・・杏奈ちゃんが・・・」
「ここはもう濡れてるのか?」
「だめぇ」
30分ほど経って杏奈が事務室へ入ってきた。
「○○さん!お客さん帰ったよ!って、ちょっと!!!」
その時には由衣は半裸状態で私が背後からクリを刺激している状態だった。
「あっ!あっ!・・あぁ」
「○○さん!もう!人の店で!」
何故か嬉しそうに杏奈が近づいてきて、由衣の前にしゃがみ込む。
「由衣ちゃんの感じてる顔、チョー可愛いね」
「だめ!杏奈ちゃん・・・あっ!」
杏奈がペロペロと由衣の乳首を舐め始める。
「今日は由衣をいっぱい気持ちよくしてやるぞ。杏奈、オススメのグッズを持ってきてくれ!」
杏奈が手近な机にアダルトグッズを並べている。
「ご主人さまぁ」
由衣は恍惚とした表情で私を見つめるばかりだ。私の指が彼女の中にズッポリと埋まり、クチュクチュと這い回っている。
「あぁ・・・」
彼女の体は驚くほど完璧で、敏感である。男なら一度は抱いてみたいと思わせる魅惑の肉体。そして・・・
「はぁ・あぁ・・・イッ・・・イッても・・イッてもいいですか?・・うぅ」
昇天する前に必ず私に許しを請う彼女のいじらしさ。責める側としてはこれほど嬉しいことはない。
「ダメだ!もっと我慢しろ」
そう言うとキュッと脚を閉じて堪えようとする。しかし、指は媚肉を刺激し続ける。
「あぁ・・・もう・・・」
ピチャピチャ・・・
愛液が掻き回される。由衣の腰は自然に淫靡なリズムを刻み出し、銜えた小指を唾液が伝う。
「うぅ・・あっ・・・うん」
ビクンビクンと全体が震え、太ももを舐めるとビクッと尻が跳ね上がる。
「あっ!だめっ!」
「ほらっ、ここが気持ちいいんだよな」
彼女の体は隅々まで知っている。彼女が一番感じてしまうポイントを一気に責める。
「あっ!だめ!・・・だめだめだめぇ!!!」
今度は許しを請う前に昇天してしまった。
「・・・ごめんなさい」
社内では羨望の眼差しを一身に受け止める彼女が、私の前で項垂れ許しを請う。
「勝手にイッたらダメだろ?」
「・・・はい」
杏奈がいることも忘れ、由衣は私の股間に頬を寄せる。
「ごめんなさい。何でも言うこと聞きますから」
「お前は本当にイケない女だな」
「・・・はい。由衣はイケない女です・・」
「・・・由衣ちゃん」
杏奈が目を丸くしている。驚くのも無理はない。彼女の『淫』の姿を見た者は普段とのギャップの大きさに仰天する。
「ご主人さま、ご奉仕させてください」
そう言って由衣は私のズボンを脱がそうとするが、足で彼女をあしらう。
「ダメだ。お前みたいなダメな女にはやらないよ」
「・・・ご主人さま・・」
本気で泣きそうになる由衣を前に私は杏奈を抱き寄せる。杏奈は戸惑いながらも私の肩を腕を回す。
「・・・あの・・・由衣ちゃん大丈夫なの?」
さすがに心配になったのか、杏奈が小声で聞いてくる。
「大丈夫だ。いつものことだよ」
私の手が杏奈の胸をまさぐる。Fカップはあるだろう。これほどの巨乳なのに垂れておらず、形が良い。上着を脱がし、ブラジャーを取ると、支えのなくなった胸がブルンとこぼれ落ちる。
「あんっ」
由衣が唖然と見つめる中、私は杏奈の乳首をしつこく何度も舐める。チュパチュパとわざと音を立てる。
「あっ・・だめ・・だよ」
杏奈も感度が良いのだ。彼女の場合はどうしても胸に注意が向きがちだが、スラリと背も高くスタイルは抜群だ。
「どうだ、由衣?杏奈の胸は大きいだろう?」
「あぁ・・・」
由衣は自分の胸を寄せる。彼女だってDカップはある。
「お前もこうやって舐めて欲しいか?」
「・・・ご主人さま・・・由衣のも舐めて下さい!」
しかし、私は再び由衣を退ける。そして杏奈の乳首にかじりつく。
「はぅ・・・気持ちいい・・・」
「だめぇ・・・杏奈ちゃん・・ずるい・・」
由衣はショーウィンドウのケースの前に立ち尽くす子供のようにじっと物欲しげな目でこちらを見つめている。
「よし。由衣、そこのバイブを取ってくれ」
泣きそうな顔をして由衣がバイブを手に取る。そして私に渡そうとして逡巡し、自分の股間に当てた。
「ご主人さま。由衣はイケない女です」
ブブブ・・・
「あっ!あぅ・・・あっ!あっ!」
マスターベーションを始めた由衣を尻目に私は杏奈のスカートを捲り上げ、尻に顔を埋めた。ブルッと杏奈が柔肉が震える。パンティの割れ目をゆっくりと撫でていき、大きな反応があった箇所を念入りにいじる。
「だめぇ・・・」
「恥ずかしいシミができてるぞ、杏奈」
「・・うぅ・・イジワル!」
モデル並のスタイルを持った美女2人。しかし由衣は一向に相手にされずにいた。しばらくすると抑制が効かなくなったのか、バイブをかなぐり捨てていきなり私に抱きついてきた。杏奈がさっと身を引く。
「由衣を犯してください!メチャクチャに・・・してください!」
「お前みたいなダメな女はこうだ!」
彼女の背後に回り無理矢理大きくM字に股を開かせる。足でしっかりと固定し、動けないようにしてから杏奈に言う。
「杏奈、この女のアソコに極太バイブを突っ込んでやれ」
杏奈は黒光りするバイブを手にする。
「これ?」
「そうだ」
それを見た由衣がモゾモゾともがく。俺は両手で彼女の両膝を押さえつける。
「だめぇ・・・そんなの・・・入らないよ・・」
「メチャクチャにして欲しいんだろ?」
「・・・でも・・・太い・・・太すぎます」
由衣の抵抗も虚しく、テラテラと光る由衣の股間に黒バイブがゆっくりと挿入される。
ズリュズリュ・・
黒バイブがズブズブと由衣の中へ入ってゆく。
「やっ!だめぇ!!!」
杏奈が何度も俺の表情を窺う。それほどに強力なバイブ。そして由衣の苦しそうな様子。「あぁ!!!あぁ!!」
もはや声にすらならない喘ぎ声。俺は由衣の股をさらに広げようと力を入れる。
「あっ!やめっ!!!」
必死に堪えていた防波堤が崩れ、バイブが無防備な由衣の股間を直撃する。彼女の両腕は何度も空を切り、もがけばもがくほど泥沼にはまっていった。
「杏奈、そのスイッチを入れろ」
「でも・・」
「早く入れろ!」
「・・はい、・・ごめんね、由衣ちゃん・・」
ブ・・ブブブブ・
「・・んぁ!!はぁ・はぁああああ!!!」
バイブの強弱のリズムが由衣の抵抗を無にし、ひたすら中をかき回され、由衣の悲鳴が事務室に響き渡る。
「・・あっ!・・あっ!・・ああ!!!」
「由衣、お前みたいなダメな女はこうしてやる!」
杏奈の手を払いのけ、バイブを何度も抜き差しする。由衣はたまらず昇天してしまった。
「・・ごめんなさい」
「また、勝手にイッたな」
「はい・・由衣はダメな女です・・・」
そう言って彼女はシクシク泣き出す。
「俺はお前なんかよりも杏奈の方が好きだよ」
「え?」
絶望の眼差しで由衣がこちらを見上げる。泣き腫らした顔でも彼女は驚くほど美しい。
「杏奈、俺とやろうぜ」
戸惑いを隠せない杏奈を強引に立たせて、彼女の中に私のモノを挿入する。十分に濡れきった媚肉はねっとりと絡みつき、私を受け入れる。
「あぁ・・だめ・・杏奈ちゃん」
目の前で性行為が繰り広げられ、由衣の顔が涙でクシャクシャになる。
「だめ・・ご主人さま・・由衣がいる・・のに・・」
「ほらっ、杏奈、気持ちいいだろ?」
「あふぅ・・あっ!あん!あっ・・」
巨乳がこれでもかと言わんばかりにダイナミックに揺れ動き、杏奈は両脚を踏ん張って快感に酔いしれる。
「そんな・・はげしく・・あぁ」
パンパンパン
乾いた音が空気を震わせ、その規則的なリズムの合間に由衣の嗚咽が聞こえてくる。
「ご主人さまぁ・・うぅ・・だめです・・うぅ・・」
「いやぁ!!!イッちゃう!!!」
「・・ご主人さまぁ・・・うぅ・」
「あっ!イクイク・・イクっ!!!」
杏奈は大きく仰け反り、昇天した。
「・・うぅ・・うぅ・・」
由衣は両手で顔を覆って泣いていた。私は彼女の側に腰を下ろし、優しく髪を撫でた。
「何で泣いているんだ?」
「・・うぅ・・だって・・だって・・」
「悲しいのか?」
「・・うん。だって・・・杏奈ちゃんと・・ご主人さまが」
「そうか。悪かったな。俺のこと許してくれるか?」
「うぅ・・」
「お前を嫉妬させたかっただけだよ。今度はお前をたっぷりと愛してやる」
「本当・・・ですか?」
「本当だよ。お前は俺のこと愛してるんだろ?」
「うん」
「じゃあ、いっぱい愛してやる」
由衣の顔を引き寄せると、甘えるように胸に頬を当てる。
「・・・はい」
「あぁ・・あっ!・・あっ!」
由衣の歓喜の喘ぎ。心なしか杏奈の表情も和らいでいる。私は何度も由衣と繋がり、幸せを感じた。杏奈が用意してくれたグッズをすべて試し、由衣は数え切れないくらい昇天を繰り返した。昇天する度に許しを請い、私がキスをして許すと、由衣は涙を流しながら極限の快楽に浸った。
どのくらい時間が経っただろう。いつしか3人は疲れ果て、何をするわけでもなく、裸体でぼんやりと時の流れに身を任せた。
「ご主人様」
由衣が駄々っ子のように私の首に腕を絡ませ、抱きついてくる。杏奈はそんな彼女を笑顔で眺めている。
「おい、重いだろ」
「由衣は重くないです!」
わざと頬を膨らませる彼女に才色兼備のエリートキャリアウーマンの面影はない。ショーウィンドウケースの奥の欲しい物を手に入れた子供の顔だ。
「由衣はずっとご主人様と一緒です」
3人で部屋を掃除した後、私と由衣は杏奈の店を後にした。帰り際に今回使用したグッズを購入し、彼女にささやかな小遣いをやった。もちろん一度は断られたが、今回の事務室使用料ということで話をつけた。
「由衣ちゃん、hapさん、また遊びに来てね!」
「お前・・わざと俺の名前呼んでるだろ・・・」
「杏奈ちゃん、こっちにも遊びに来てね」
「今日のご主人様はとってもイジワルです!」
店を出ると、途端に淫の表情は消え失せ、いつもの彼女に戻っていた。すれ違う男どもが恨めしそうにこちらを見やる。
「そんなことないよ。お前を泣かせてみたかったんだよ」
「あっ!やっぱり、イジワル!」
街中で抱きつこうとする彼女の体をくるりと反転させ、後ろから優しく髪を撫でる。
「いっぱい人が歩いているよな」
「え?・・はい。どうしたんですか?」
「ここでお前のミニスカートを捲ったら、何人気づくかな」
パッと由衣の体が反応し、私から離れる。
「だめです!そんなことしたら!」
「冗談だよ」
そっと由衣の手を取り、そのまま歩き出す。キュッと彼女の手が握り返す。陽はすっかりと落ち、街は人工的な光で満たされている。私は自然の光よりもこちらの光の方が落ち着くのだ。何十人、何百人の人間がそれぞれの思惑で歩いている。同じ時刻、同じ空間にこれだけの人間が同居しているにもかかわらず、今、この瞬間、私と繋がっているのは泣き虫の美人奴隷だけなのだ。彼女と私だけが線の形を保ち、無数の点が線の周囲を蠢いている。
「なんかデートみたいですね。ずっとこうしていたい・・・」
「離れるなよ」
「え?」
「線が切れないようにな」
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